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面会時間、そして、作戦実行 ページ15

ドクン……ドクン……

Aの鼓動は、歩く度に大きく、そして速くなる。
そんな気持ちを落ち着かせるためか、少し壁により掛かり、深呼吸。

今これから、Aは組織の新入りに会う。
ふーっと大きく息を吐くと、だいぶ落ち着いたらしく、再び歩き出した。


「入るよ」


いつの間にかその部屋の前。
ドアを開けたAの視界に入ったのは、ジン、そして新入りの男。

Aの緊張がさらに高まる。
もう一度深呼吸をしてから、用意されていた席に着いた。
――そして。
Aの頭に突きつけられる拳銃。
毎回の事だったため、Aは慣れていたが、少し怖がるフリをしていた。


「初めまして。 アマレットです」


男は、Aが思いもよらず子供なのと、頭に拳銃を突きつけられても泣きもしない騒ぎもしない様子に多少驚く。
しかし、気を取り直して「初めまして」と言った。

その瞬間、Aは少し反応する素振りを見せた。
そのAに、ジンも反応を見せる。


「どうしたんですか?」と聞かれるもののAは、いえ、と答える。


「では、単刀直入に聞きます。……貴方は、NOCですか?」


Aは、落ち着いた口調でそう言った。


「いいえ」


男はすぐに答える。
その時――Aは椅子から思いっ切り立ち上がった。
椅子はガタッと言う音をたてて倒れる。


「どうした?」


ジンが低い声で聞くと、Aは、震えた声でこう言った。


「こ…この人…NOC…」


「な!?」


いち早く声を上げたのはNOCだと言われた新入りの男だった。
ジンは舌打ちをすると、Aの頭から拳銃を離し、その男の方へと向ける――


「ち、違っ…! オレはNOCじゃねぇ! 大体そんな女の事…誰が信じるって…ッ!」


向けられた拳銃を前に、慌てる男。


「私は…貴方の心が視えるから」


「そういうことだ。 あばよ」


ジンがそう言うと、銃弾の空気を裂く音がし、Aの目の前の男から血が溢れ出した。
サイレンサーを付けているため、発砲音はしなかったが。
そして、撃たれた反動で男は壁に打ちつけられる。

Aは思わず目を瞑った。
やはり、人が死ぬのは嫌なのだ。

しかし――





今の男は、NOCではなかった。

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設定タグ:名探偵コナン , 組織 , 特殊能力   
作品ジャンル:アニメ
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桜芽(プロフ) - 0.001さん» コメントありがとうございます! http://uranai.nosv.org/u.php/novel/kuro_nouryoku/ 改作した作成が此方になります。話の流れや視点を変えているので此方も読んで頂けると嬉しいです! 了解しました!0.001様に満足して頂けるよう精一杯書かせて頂きます! (2016年8月12日 22時) (携帯から) (レス) id: 7bb21cc2e6 (このIDを非表示/違反報告)
0.001 - 高評価させて頂きました。夢主ちゃんの危うい感じと組織とのやり取り…そして赤井さん、安室さん、コナン君との今後が気になります!魅せられるで頂いたお話、ぜひお願いします!!今後も応援しておりますので、苦にならない程度に頑張って下さい。 (2016年8月12日 22時) (レス) id: 813ac56b07 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 大分遅くなってしまいました! すみません! やっと読めることができました、とっても面白いです! それでは、改めてイベント参加ありがとうございましたm(_ _)m (2016年7月30日 19時) (レス) id: a702bf65e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルビー(プロフ) - めっちゃ好きこの作品! (2016年7月24日 8時) (レス) id: f645757c42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜芽 | 作成日時:2016年7月22日 3時

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