影山妹は…はい。モテますよ…番外編

文化祭 8 ページ46

教室に戻ると、クラスメイト達が慌ただしく接客をしていた



A｢こんなにお客さん来るとは……｣


梶田｢影山達の宣伝効果抜群だな｣


A｢うわっ！？｣



背後からの声に驚くと、梶田は口元を抑えて笑った



梶田｢声低っ｣


A｢誰のせいだと……｣


山形｢あ、いたいた。影山ー！｣



人混みをかけ分け、山形が手を振って近づいてきた


その後ろにはキョロキョロと辺りを見渡している牛島がいた



山形｢来てやったぞー｣


A｢あはは、ありがとうございます。山形さん、牛島さん｣


牛島｢影山が珍妙な格好をしていると聞いていたが……本当だったな｣


A｢ち、珍妙！？｣


山形｢確かに、影山にしてあ珍しい格好だよな｣



牛島と山形はAの姿をジッと見つめる



A｢そんなに見ないでくださいよ。私だって不可抗力だったんです！｣


牛島｢そうなのか。似合っているぞ｣


山形｢若利の言う通りだ。馬子にも衣装だな｣


A｢それ褒めてないんですってば！！｣



ドヤ顔で親指を立てる山形に素早くツッコミを入れる



山形｢悪い悪い……それより、その上に羽織ってるそれ、なんだ？｣



チャイナ服に似つかないジャケットを指摘され、視線を移す



A｢あー、岩泉さんが貸してくれました｣


山形｢岩泉って……青城のか！？｣


A｢はい。遊びに来てくれたみたいですよ｣



わざわざ休みの日に来てくれるなんて優しいですよね、と山形と談笑していると、羽織っていたジャケットを取られる



A｢んっ！？｣



突然の寒さに体を震わすと同時に、優しいニオイに包まれる


両肩から見慣れた色が垂れ下がっていた



牛島｢岩泉が困るだろう。代わりに俺のを貸す｣


A｢でも、牛島さんの体が冷えちゃいますよ！｣


牛島｢岩泉のを着るから大丈夫だ｣


A｢……確かに！そうすれば私も牛島さんも寒くないですね！｣



牛島はあまり表情は変わらないままだが、Aとテンポ良く話す



山形｢……いや、ツッコミ所満載だろ！！｣

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