自己紹介。 ページ3
「まぁまァ、落ち着いて、安吾」
「そ、そんな…落ち着ける訳が無いじゃないですか!」
××の組織はマフィアの大切な収入源の一つ。
そんな組織を消してしまっては、幾ら幹部といえど首領が黙ってはいないだろう。
「誰も、"組織を消した"とは云っていないだろう?」
其処で安吾は我に返る。
「…若しかして、"消してきた"のは彼女の"両親"…という事ですか?」
ニコッとまた愛想笑いをし、「ご明答」と如何にも上機嫌そうな声で答えた。
「首領から××組織の幹部の肉親を消せと云う命を受けてね。
消しに行った時に、如何してもこの娘を消すには惜しくて。
それで、連れてきたって訳だよ」
太宰は少女の輪郭を愛おしそうに撫でる。
そんな太宰の行動にも、少女は全く動じない。
不意に少女は織田作の方に目を向けて、目を合わせる。
「……(じー」
「……(じー」
数分間見つめた後、スッと織田作が手を差し出した。
それに応える様に、少女もスッと手を差し出してギュッと双方の手を握って、(何故かは良く分からないが)満足そうな顔をしていた。
少女は
「…私はAと云います。姓は捨てました。
太宰さんに拾われて、此処に来ました。
_此から宜しくお願いします。織田作さん、安吾さん」
微笑みながらそう云った少女_厭、A。
之が、少女との最初の出会いでした_
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ミカンチャン(プロフ) - 好き (2022年1月5日 21時) (レス) @page7 id: bf3a83fab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2017年9月17日 10時