■柱相手 ページ4
有一郎に名前を教えた後、早速鍛錬を…と思ったが、しのぶに「許可は出せません」と言われたので蝶屋敷を後にする。
お館様に報告を終えた桃李を連れて、そこら辺をふらふらする。
『何かないかなぁ…』
「……ア、水柱達!水柱達モ休ミ!隊士ヲ鍛エテル!!」
『そうなの?……うん。お邪魔しよ』
あ、でもその前に甘味でも買っていこ。
僕のお気に入りである甘味処に寄ったあと、水柱邸に向かった。
「鈍い!弱い!未熟!!」
『……わぁ』
鍛錬場の近くに行った途端に訊こえた錆兎の声。
ひょっこりと中を覗けば、息が上がっている十名近くの隊士。
そんな中、錆兎と義勇、そして真菰だけが息切れもせず立っていた。
「どうした、早く構えろ。男ならこのくらいで息切れるな」
「…休憩時間は与えてないぞ」
鬼のような顔をした錆兎と無表情の義勇。
そして、その後ろでニコリと可愛らしい笑みを浮かべる真菰。
誰も木刀を構えないまま、一人の隊士が呟いた。
「柱相手に勝てるわけねぇだろ…」
……へぇ、そんな事言うか。
『なら、僕が相手しようか?』
「っ!?」
後ろから声をかければ、全員がこちらに視線を向ける。
弱音を吐いていた隊士ももちろん。
『柱が相手だと勝てないんでしょ?だったら、僕としようよ』
「は…?いや、階級が甲の人になんて……」
『嗚呼、大丈夫。僕今怪我してるから』
え?とアホ顔をする隊士達に
『頭でしょ、身体中打撲、右足捻挫中、肋にヒビでしょ、後は…あ、右腕をこの前折っちゃって、ギリギリ治ったかな?』
「えっ、は……」
『これで大丈夫でしょ、ね?』
入り口近くにお土産を置いて、義勇から木刀を貸してもらう(奪った)
「A」と訝しげな顔をした錆兎に睨まれたが、気にせず隊士達と向き合う。
『さ、かかっておいでよ』
その声を合図に、全員が襲いかかってきた。
──────────────────────
『……弱いなぁ』
隊士の質はここまで落ちているのか。
ものの数十分で全員が倒れてしまった。
『んー、どうしたものか……っと』
いきなり身体中にくる重み。
視線をそちらにやれば、錆兎が僕に抱きついていた。
「…A」
『な、何でしょう』
「怪我をしてるのはどういう事だ?何故怪我をしていながら鍛錬をした?胡蝶の処には行ったのか?」
『ちょ、ま、待って…』
怖いです水柱様。
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黒豆粉 - 続編おめでとうございます!とっても面白いです!更新楽しみに待ってます!応援しています。頑張ってください! (2020年3月13日 23時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 夢主君ってどんな音とか匂いがするんだろ…気になる… (2020年2月22日 15時) (レス) id: dac3466e7c (このIDを非表示/違反報告)
レンゲ - わーい!続編だー!! (2020年1月1日 9時) (レス) id: 705f08a40d (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - モカさん» ありがとうございます!! (2019年12月30日 13時) (レス) id: a6ec0cb896 (このIDを非表示/違反報告)
モカ - 続編おめでとうございます!! (2019年12月29日 18時) (レス) id: b98e8ac430 (このIDを非表示/違反報告)
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