弐拾伍 ページ28
五条さんと距離を置くようになってから二週間近くが経った。
なぜ私が彼から距離を置くようになったか、それを伝えたらきっともっと気を遣わせてしまう。
だから何も言わず、何かと理由を付けてなるべく関わらないようにした。
このまま嫌われて手放されても構わない。
私は、人に迷惑をかけてまで人に戻りたくない…。
―――――…
昨日、五条さんは地方へ出張の任務だと言って仕事へ行った。
お昼過ぎに一度戻って来て、私を抱き締めながら「行ってくるね」と優しい声色で言われて思わず胸が高鳴った。
ダメ…このままじゃ…
自分の気持ちを抑え込んで、興味がないフリをする。
もうこれ以上優しくしないで欲しい…
これ以上私を可愛がらないで欲しい…
五条さんにしか甘えちゃいけないとか、言わないで…
勘違いしちゃうから…
後になってもっと辛くなることが怖いから、自分から突き放そうとした。
でも五条さんはどんなに素っ気ない態度をとっても私から離れようとはしない。
寧ろ機嫌を窺うように接してきてくれて、逆に申し訳なくなった。
そして段々思うようになった。
私、何やってるんだろう…
五条さんの親切心を無碍にして、自分勝手なことばかりして…
……機嫌が悪い子供みたい。
今更自分の愚かさに気付くなんて馬鹿だ。
帰ってきたら五条さんに謝らないと…。
でも、あんまり近くにいるのは…どうすればいいのだろう。
部屋で寝たり起きたりを繰り返していたら硝子さんが様子を見に来てくれた。
家入「少し熱っぽいか?気分悪いとかない?」
A「眠いだけで特には…」
家入「何かあったらちゃんと言ってね」
A「すみません、ありがとうございます」
笑顔で取り繕って硝子さんを見送る。
本当は気付いていた。
自分の体調の変化に…。
969人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 遅くなってごめんなさい!続き楽しみにしてます (2022年7月9日 9時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» わわっ!嬉しい!恐縮です。ありがとうございます! (2022年6月11日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 更紗和金さん» 寧ろ文才分けてほしいくらいです! (2022年6月10日 23時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
更紗和金(プロフ) - Mamiさん» 自分ではちゃんとエロい感じになっているのか首を傾げながら書いているので、そう言っていただけると幸いです。ありがとうございます! (2022年6月3日 20時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
Mami(プロフ) - 先生エロい感じが良い! (2022年6月2日 21時) (レス) @page31 id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:更紗和金 | 作成日時:2022年5月20日 23時