【呪術廻戦】黒猫になって愛されて【五条悟】

拾捌 ページ20

【五条side】



夢の中で爺さんが言ってたことが気になる。


───猫は“仮の器” “魂は真” “真の器”はまだない


猫が仮の姿なのは理解した。
魂が真ということはA自身であることには変わりない。
“真の器”がないって、どういう意味だ？

Aは人間のはずだ。
猫が仮なら、真の器は人の身体。
それがない…

あんまり考えたくはないけど爺さんの言い方だと彼女は何らかの理由で一度死んだことになる。
そして何故か魂だけが猫に移った。

もしそうだとしたら呪いがどうとかそういう問題じゃない。
僕の手に負えないかもしれないな。

五条「A。今日は僕と一緒に外行こうか」

A「外、ですか？」

五条「そっ。て言っても僕も任務があるから車で待機してもらう時もあるけど」

しばらく傍に置いて彼女を観察しよう。
もしかしたら何か分かるかもしれない。
伊地知に見せるのはちょっと不服だけど仕方ない。

A「お仕事があるなら私邪魔になるんじゃ…」

五条「そんなことないよ！寧ろ僕のモチベーションが上がる！」

これは本当(ホント)。
意中の子が傍にいて喜ばない男はいないでしょ。

五条「高専に籠もりきりなのも疲れちゃうと思うからちょっと散歩だと思ってさ」

A「……分かりました。よろしくお願いします」

ほぼ強引な誘いなのに了承してくれた。
この子は本当にいい子だな。

頭を撫でると嬉しそうに目を閉じてくれるのがもうたまらない。
このまま抱き締めてベッドでひたすら撫でて可愛がっていたい。
あー…次の休みいつだっけ？

五条「じゃあ行こっか」

A「はい」

Aを抱き抱えて部屋を出る。
そうだ。
七海と一緒の任務あったから自慢しよー。

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