三十八話 ページ39
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消太さんは固まった私をよそに、声を荒げた。
「お前がいて、いつも静かだったはずの家がすげぇ賑やかになったんだ、迷惑なんか……！」
『しょ、うたさ……』
消太さんの顔は見えない。でも、俯いた顔から一粒の涙が零れ落ちた。
_______もうダメだ、泣かないって決めたのに。
今まで我慢していた涙が、つられたように零れる。止まることを知らない涙は、地面にぼたぼたと落ちて黒くシミを作った。
私の嗚咽が聞こえたのか、消太さんは驚いたように顔を上げた。
『…………っ、悲しいのは……！消太さんだけじゃ無いんです……っ』
「……A、」
『……っな、なんです……か……っ！？』
名前を呼ばれたかと思うと、目の前が真っ暗に…………違う、これ、相澤さんの胸……。
突然のことに固まる私に相澤さんは続ける。
「……すまん、ちょっと荒れてた。泣くな」
そう言って指の腹で涙を拭ってくれた。
すげぇ不謹慎だけどめちゃくちゃイケメン行動……改めて好きだ……。
IQが低そうな思考を巡らせていたせいか、いつの間にか涙はパッタリと止んだ。
それを見た消太さんは頭を大きく撫で、路地裏を顎でしゃくった。
「……ほら、はよ帰れ」
『……消太さ……っはい……』
また滲んだ涙を隠すように袖で拭って、消太さんに背を向けた。
路地裏の前に立つ。目を閉じれば、あの日の出来事がさめざめと思い浮かんだ。
「A、あっちの世界でも元気でね」
「くれぐれも、お身体にはご注意を」
『……うん、ありがとう奏多。刑事さんも……色々ご迷惑をおかけしました……ありがとうございます。あとリカバリーガールという方にもありがとうと言っていたと伝えてください』
「分かりました」
消太さんから少し離れたところに並んで立つ二人に頭を下げて、今度こそと路地裏へ一歩進もうとしたとき、
「……っA！」
低くて、でも優しさが見え隠れする、大好きな声が聞こえた。
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サクラ(プロフ) - 桜音@さん» 絶対見ます!!!相澤先生が大好きなのでめっちゃ嬉しいです！お気に入りに追加させていただきます！これからも頑張ってください！応援してます!!! (2018年6月16日 11時) (
レス) id: 1bea3ff93b (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - サクラさん» わああありがとうございます！番外編では、本編で少なかったと思われるイチャイチャを増やしたいと目論んでおります……良ければ覗いて下さると嬉しいです！ (2018年6月16日 11時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - 立花 雪さん» んんん泣いてくださったとは…！！！有難い！！（こいつ）泣ける作品目指してました…。続編でもよろしくお願いします〜〜！ (2018年6月16日 11時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - すいさん» ウ"ッッッありがとうございます…！！実は書いた中で一番気に入っているストーリーなので嬉しいです……。続編を作成いたしましたので覗いて下さると嬉しいです！相澤先生好きが増えて本望です…！ (2018年6月16日 11時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - めっちゃ泣いた、続編みたいし番外編で椎名さんと相澤先生のイチャつきがみたい！めっちゃ感動しました！ (2018年6月16日 9時) (レス) id: 1bea3ff93b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜音@ | 作成日時：2018年5月4日 15時
