死へのカウントダウン＿7日目 ページ19
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『……ぅ……』
手を誰かに握られている感触にうっすら目を開ける
「……！無幸多……！！」
震えた声で呼ばれた僕の名前
目を向けるとそこに
『……いれ、ざー、……さ……？』
目に薄く涙の膜を張ったイレイザーさんだった
それだけじゃない
周りには癒耶お兄さんに、看護師さん、他にも見たことないお医者さんが一人
お兄さん達は、僕が目を覚ましたことに驚いている
それを見て、察した
.
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_______ああ、僕もう死ぬんだ
_______あの子が一度だけ、目を覚まさせてくれたんだ
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今まで、ずっとずっと拒んできた
なんだか、全て受け入れることができた
病魔に侵された身体に、死を受け入れた脳が追いつく
『ひゅっ……げほっ、けほっ、あ"っ』
急に息が苦しくなり咳き込んでしまう
それだけじゃない
『うっ……おえ……う"ぐっ……』
喉から鉄の味がして……咳き込めば、手に赤い血
すぐさま別の部屋に移そうとするお兄さん達に「待って」の意味を込めて手を前に突き出した
「……A、ちゃん……」
『ゆ、や……おにい、さん……だいじょぶだから……今まで、ありがとう……』
口元がひくひくと痙攣するのを感じながら、精一杯の笑顔を向ける
お兄さんは、みるみるうちに大粒の涙を溜めた
未だ手を握ってくれていたイレイザーさんに、ゆっくり手を重ねる
『ひゅ……っ、……は、……いれ、ざ……さん……』
イレイザーさんは、名前を呼ばれたことに驚き、肩を揺らした
『……ふ……っ、……僕のこと、名前で呼んで……？……それから、それから……っ』
「A……っ、A！……今まで、よく頑張ったな……よく、耐えたな……！」
ぼたぼたと涙を零しながら、頭を撫でてくれた
言葉に表せない嬉しさで頭がいっぱいになる
『けほっ……あり……がとう……』
急に肩の力が抜けたかと思うと、今度は大きな睡魔の波に呑まれそうになる
きっとここで目を閉じれば、僕の人生は終わるんだろう
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_______でも、まだ、待って
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伝えきれてないことが_______
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ヒロアカ好き(プロフ) - この小説見てたら涙が出そうでした…素敵な作品です…はい……これからも頑張ってくだせーです!!!!!! (2019年1月8日 13時) (
レス) id: 36ed8bcda8 (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - つばきさん» コメントありがとうございます！返信が遅くなってしまい大変申し訳ないです……泣ける作品目指してたので本望です…！！応援のコメントを糧に、これからも頑張ります〜〜！ (2018年6月15日 22時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
つばき(プロフ) - 素敵な作品ですね！読んでて泣いちゃいました！これからも、頑張ってください！ (2018年5月27日 12時) (レス) id: ff7c5487c1 (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - 鈴木さん» 了解です！！コメントありがとうございました！ (2018年3月9日 23時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
桜音@(プロフ) - 桃味チョコレートさん» 了解です〜〜！！コメントありがとうございます！ (2018年3月9日 23時) (レス) id: 5ab7bb9a6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜音@ | 作成日時：2018年2月10日 18時
