【ツイステ】UNTITLED Ⅱ (ページ7)

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55話ページ7

その後。テスト間際になって契約者が増え、アズール1人では手が回らなくなってきた。

｢ギリギリになってこんなに契約したいやつが来るなんてびっくりだよ。
一夜漬けでもするつもりなの……。｣

僕は呆れる。自分で勉強する気はサラサラなさそうな奴ら。ギリギリになって焦り始めてアズールを頼るなんてバカバカしい。
でも、そういうバカほど大事なお客様だ。

｢まぁまぁ、そういうバカのおかげで商売が成り立つんですよ。｣

にこやかにバカだと言い切るアズール。

｢勉強する時間欲しくないのかな。｣

｢そんなのしなくても、どうにかなるように作ってるんでしょ？
いーじゃん。増えた方がオレらには得しかないんだし。｣

どうでも良さそうなフロイド。
まぁたしかにそうなんだけどさ。

さて、ここまでやって僕がテストがボロボロになるわけには行かないので範囲だけでももう一度読むとしよう。

｢おや、勉強ですか？Aなら今回のテストくらい余裕そうですが。｣

｢予習復習は大切ってね。｣

ひらひらと手を振りながらジェイドに答える。
慢心は身を滅ぼすぞ。
なんて言ってやれば、真面目ですね、なんて返ってくる。

真面目なやつがサボりなんてしないっての。

｢すみません、A。今少しよろしいですか？｣

錬金術の復習をしているとアズールに話しかけられた。
今アズールが来るということは契約だろう。

｢どしたの？契約？人数多くて時間キツくなっちゃったとか？｣

なんとなくそうだろうなぁと思いながら書いてみる。

｢よく分かりましたね。あなたのユニーク魔法で契約を同時進行していただけませんでしょうか？｣

｢いつ頃？｣

｢明日、6時半からいらっしゃる方のお相手をお願いします。｣

6時半か。まぁいいだろう。特に用事もないし。

｢りょーかい。ふふふ、テスト明後日なのに駆け込みか。｣

絶対に成功させようね、と笑い合う。

楽しみだ。

アズールと別れたあと、参考書を取りに図書室へ行く。
エレメンタリースクールの頃は学校の図書室にこもって勉強してたなぁと思いながら目当ての本を探す。

だが、なかなか見つからずどうしようかとキョロキョロしていると机に向かう見た事のある赤い髪が見えた。

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一夜漬けしようと思うだけでも賢いと思う。