【ツイステ】UNTITLED Ⅱ (ページ40)

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88話ページ40

朝、というか早朝。正確な時間はだいたい6時前くらい。
突然部屋のドアが蹴破られるような大きな音と騒がしい声がした気がした。

｢ねぇ！！Aなんで帰ってこなかったわけ！？｣

｢僕達に相談もなしにアズールの部屋に泊まりとはどういうことですか？｣

布団が剥ぎ取られ乱暴に揺すられる。
頭がぐわんぐわんして気持ち悪い。

｢なっ、なんなんですかあなた達は！！
というか、ドアを壊すなんて何を考えているんです！？｣

朝から大騒ぎだ。静かにして欲しい。僕はまだ寝たい。

僕以外の3人がなにやら言い合いをしている。
何を言っているのかは聞こえない。まだ眠い、あぁなんか意識が遠く…。

｢あれ！？｣

僕がしっかりと目が覚めた頃、部屋は大変なことになっていた。
何故か荒れた室内、外れてしまっているドア。ぐちゃぐちゃのベッド。

そして僕が起きたのはベッドではなくドレッサー。着替えは終わっておりドライヤーで髪を乾かしてもらっている時に頭が覚醒した。

｢どういう状況？｣

｢やっと起きましたか。Aが寝ている間に嵐が起きたんですよ。
よくあの状況で寝ていられましたね……。｣

髪を乾かしてくれているのはアズールだ。
部屋の隅に正座させられているジェイドとフロイド。
え、なにあれちょっと落ち込んでるの？可愛い。

｢僕制服は部屋に置いてきてたはずだけど。｣

｢双子が持ってきてくれたんですよ。｣

2人がいるってことはそうなんだろうなぁとは思っていたが、やっぱりそうだったらしい。
これは部屋の惨状にも言及すべきか。でもなんか知らなくていい気がする。

色々考えていると首筋がヒヤッとする感覚にピクっと反応してしまう。

｢あぁー！！アズール！！｣

｢おや、嫌がらせですか？｣

即座に反応する2人。ヒヤッとしたものの正体は普段のアズールが使っているコロンだ。

｢ふん。ほら、終わりましたよ。｣

｢アズールありがと〜。｣

ゆっくり立ち上がり、伸びをする。
今日は何だか髪型が違うな。
学園に来てから髪を切っていなかったので伸びてきているため、誰かにやってもらう時はその人のセンスでアレンジしてもらっていた。

そういやアズールにセットしてもらうのは久しぶりだったかな。
アシンメトリーになっている横髪は長い左側は癖毛を活かしゆるく巻かれたままだが、右側は耳にかけピンで止められてある。
全体的にふわふわとした髪型だ。これはこれでアリか。

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この髪型は。