87話 ページ39
｢Thank you！｣
なんとか準備してもらえることになり前払いでマドルを払う。
結構使っちゃったな……。
ラウンジで使うものは領収書を貰う。後で折半する予定だ。
寮に帰り、アズールに領収書を渡した。
今日は泳いだせいかとっても疲れた為早く寝たい。
｢寮長室から部屋までが遠い……。
もう寝たい……。｣
｢4人部屋はここから1番遠いですからね。
Aさえよければ今日はここに泊まりますか？｣
｢え、いいの？｣
｢もちろんです。僕も広い部屋に1人は落ち着かなくて。｣
ニコニコしながら泊まっていけというアズール。
てっきり帰れって言われると思った僕は喜んでその誘いに乗った。
ジェイドとフロイドにメッセージを残し、すぐお風呂に入る。
お風呂も僕らの部屋に比べてかなり広い。寮長ってすげぇ。
シャンプーやリンスなどは全てアズールのものを借りる。まさか泊まるとは思って無かったので何も持ってきていない。
シャンプーをしながら明日のことを考える。
どんな顔するかなぁ、楽しみだなぁ。
｢ふふふ……。｣
自然と笑みがこぼれる。傍から見ると1人で笑ってる奴になってしまった。
｢てか、当然なんだけどアズールの匂いがする……。あ。｣
言ってから流石にこれは気持ち悪すぎるか、と思う。先ほど笑ってしまったため気持ち悪い通り越してこれではまるで変態だ。
｢変なこと考えちゃった。ダメダメ、早く上がろ。僕は寝るんだ。うん。｣
広いところに1人でいると独り言が多くなっていけない。
そそくさとシャンプーを流し、その後は早めにリンスをして上がる。
｢アズールー。あがったよー。お風呂ありがとー。｣
返事がない。寝ちゃったかな？
ベッドを見るとすやすや眠るアズールがいた。
疲れていたんだろう。寮になったばかりで忙しいだろう。ラウンジの準備もあり大変だと思う。
そういえば脱衣所にシャツが置いてあった。
わざわざパジャマ代わりのものを出してくれたんだろうか。
寝ているのならドライヤーはあまり使わない方がいいだろうと思い魔法で髪を乾かす。
身長的にアズールの方が大きいためシャツは少し大きかった。
アズールの眠るベッドに潜り込む。広いしいいよね。
｢ふわぁ〜。おやすみー……。｣
ベッドは暖かくてふわふわでとても眠気を誘う。
僕はそのままアズールに寄り添うように丸まって眠った。
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横向きで体を縮めて丸まって寝る寝方ってめっちゃ寝やすくない？
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作者名：黒梦 | 作成日時：2020年10月7日 0時
