【ツイステ】UNTITLED Ⅱ (ページ29)

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77話ページ29

突き当たりのひとつの部屋は特別な契約をする人のためのVIPルームとして残しておく。
そこそこ広いし、ラウンジを始めても契約の商売を辞めるつもりは無いからね。

だだっ広いだけで不要になってしまう無駄な空白スペースには水槽を置くとして。

キッチンと客席の仕切りはどうするか。

いろいろと学園長とも相談しながら内装を決めていく。
内装や配置を僕とジェイド、フロイドと決める。

その代わり什器類はすべてアズールのセンスに任せた。

これなら数日で工事が終わるということで
工事が終わるまでにメニューなどその他必要なこと手をつけようかという所で寮長が来た。

寮長の座をアズールに譲るというのだ。
まだゲームの決着は着いていないが負けが見えた時点で降りるとは。
何一つ足掻いてくれなくてつまらない。

欲しいものは手に入ったが味気ない。
もっと無様に足掻いてすがりつく様が見たかった。

幸いにもまだ学園長が部屋にいたため手続きをすぐにしてくれるらしい。
明日からアズールが寮長になるということで話は落ち着いた。

副寮長は寮長が指名していいそうで、アズールはジェイドを指名した。

まぁ妥当だよね。フロイドは気分屋だし、僕にしても面倒ごとはやりたくない。
適材適所ってやつだな。

あんまりにもあっさりした終わりだった。
不満を隠さないでいるとアズールが声をかけてくる。

｢あんまり楽しそうじゃありませんね？欲しいものが手に入ったのです。少しくらい喜んでもいいんじゃないですか？｣

｢だって、あっさり負けを認めて引いちゃうなんて面白くないじゃん。
もっと足掻いて必死にすがりついてボロ雑巾みたいになったとこを見たかったのにさぁ。｣

｢Aって案外性格悪いよねぇ。｣

｢同感です。｣

僕の言葉を聞いて失礼なことを言うフロイドとジェイド。そんなことないよ、と言えばいやいや、と返される。

その方がいい、とアズールは言う。
僕は多少性格が悪いくらいがちょうどいいそうだ。

｢あまりにも優しすぎると、僕達も心配になってしまうので。｣

｢そのままでいてくださいね。｣

アズールもジェイドもよく分からない。
僕は変わらなくていい、僕は僕のままでいいとそう言ってくれるのだからそれでいいのかもしれないが。

部屋に帰った僕達はすぐに寝た。
明日はヴィル先輩のレッスンの日なので早めに寝ると僕が言ったからだ。

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夜更かしは肌に悪い。