32話 ページ34
アズールに連れられて新入生の列に入る。
フロイドはまだ笑っている。
｢ちょっとぉ、なんでそんなに笑ってんのさ。｣
｢だって、気にしすぎじゃん。くくっ、可愛いねぇ？｣
僕の不満も笑い飛ばされる。
もう身長のことは気にしない。
まさか3人が自分より大きいなんて思わなかった。
｢うるさいですよ。少しは大人しくしていなさい。｣
｢はぁぁ、アズールに怒られた。
あ、そうだ。ねぇフロイド。｣
ニコニコと楽しそうなフロイドを呼ぶ。
怒られたのに気にしていないようだ。
｢なぁに〜？｣
｢これ、前に言ってたおそろい。これじゃダメかな？｣
そう言ってフロイドに差し出したのは銀色のネックレス。
トップはなく、チェーンだけのものだ。
手渡しながら自分の首元を見せる。
｢ほら、僕が着けてるのと同じやつ。｣
僕が笑えば嬉しそうな顔でネックレスを見つめるフロイド。
｢おやおや、それはAが作ったものですか？｣
ジェイドが僕のネックレスを見ながら聞いてきた。
｢そうだよ。ここに来る前に家で作ってみたの。1人で錬金術をするのは初めてだったから質素なものしか作れなかったけど。｣
このネックレスは自分で作ったものだと明かせば、つけて欲しいとフロイドにせがまれる。
だが身長差がありすぎて届きそうにない。
｢屈んでくれないと届きそうにないわ。｣
素直にそう言うとちゃんと屈んでくれる。
｢A〜。ありがとねぇ。｣
上機嫌なフロイド。
｢妬けてしまいますね。｣なんて言っているジェイド。僕とお前は同じ髪型だろ。
アズールは黙ったまま僕のネックレスを見ていた。
寮分けの際、アズールとジェイドは即答で『オクタヴィネル』と告げられたがフロイドの時は少し間があった。結果的に彼もオクタヴィネル寮だったから良かったが。
僕の番だ。
同じように名前を問われ、応える。
『汝の魂の形は』
・
・
・
間が長く感じる。怖い。
『……オクタヴィネル。』
鏡が重たい口を開いた。
良かった。3人と同じ寮だ。
歓声が上がった方を見る。
3人もそこにいた。
どうやらあそこがオクタヴィネルの新入生の場所らしい。
何も無かったことと、3人と同じ寮であったことを喜びながら彼らの元へ向かった。
そのまま入学式は続き、飽きてしまったフロイドがうたた寝を始める。
入学式が長いのは認めるが、そうそうに寝るのはどうなのだろう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
入学式と寮分け。
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黒梦(プロフ) - 紅紐さん» 見に来てくれてありがとうー！！！！そう言って貰えてめっちゃ嬉しい！！頑張って続きも書く！！！！ (2020年12月6日 15時) (
レス) id: 56087ab723 (このIDを非表示/違反報告)
紅紐 - 紅紐だよ！！！！！好き！！！ねぇこれ好き！！！これから続編まで一気に見てくる！！！！！ (2020年11月29日 7時) (レス) id: ae3c69c326 (このIDを非表示/違反報告)
黒梦(プロフ) - ウツボだよ☆さん» あわわわ死なないで〜！ありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです！ (2020年10月18日 23時) (レス) id: 61a2d14e4f (このIDを非表示/違反報告)
ウツボだよ☆ - グハァｯｯｯこの作品僕好きデスゥッッッﾁｰｰｰｰﾝ(死亡) (2020年10月17日 19時) (レス) id: 5d8b13751b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒梦 | 作成日時：2020年10月4日 2時
