雨の生き様【煉獄杏寿郎】現代編最終章 (ページ4)

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有耶無耶ページ4

「話がある！！」

『俺は無いです』

明日から夏休み、そして今日はその前日

荷物を纏めていると部屋にノックもなしに入っきたのはずっとAを避け続けていた煉獄だった

まとめられていく荷物を見て何も言わず静かに扉を閉めてAと向き合う

「家に戻るのか？」

『はい』

「なぜ急に…」

『これ以上迷惑はかけらんないので』

「前にも言ったが迷惑など少しも思っていない！それにストーカー事件の犯人も特定できずましてやここ最近また治安が悪くなっているではないか！」

『ストーカーはここのところ見てないし俺だって自己防衛くらい出来ます』

シャッとカバンのチャックを締める

「高校生の君が何を言う…未成年を守るのは大人の務め、ましてや俺は君の教師だ」

『…あんたには関係ないだろ』

「……は」

冷たく思い言葉だった

『貴方はいつもそうだ。正義の言葉を発し少し自分に都合の悪いことがあれば目をそらすんでしょ？』

「そんなことは！」

『じゃあ何故俺をずっと避けていたんだ！』

避けていた

そう、煉獄はAを避けていた

Aの幸せの為に

これ以上Aの記憶を取り戻そうとする自分を抑える為に

「そんなつもりは」

すべてはAの為だと自分で決めつけていた

『大切な事は何も教えてくれない…あなたのその貼り付けた笑顔が…怖くて仕方がない』

「何故だ！」

ガシッとAの肩を掴む力は凄まじく今見で顔を歪ませた

「全部…お前の為に…だからこうして自分を殺してまでも…」

『っ？…なに、いって』

「なぜ思い出してくれないんだっ！」

『は？』

「こんなにも必死になってしまう…。何も教えてくれない？君だって何も教えてくれないだろう」

『せん…せ？』

グッと力の入る腕と辛そうな煉獄の顔

なんで、そんな顔をしてるんだ

「君には…幸せになって欲しいだけなんだ」

『自分の幸せは自分で決める。生き方だって、死に方だって…俺の人生は俺のもんだ…あんたのもんじゃないんだよ』

「…」

死ぬ…

死ぬ？

『か…は…』

あぁ、俺はなぜ今

Aの首を閉めているんだ