雨の生き様【煉獄杏寿郎】現代編最終章 (ページ25)

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生き様ページ25

『迷惑かけたな』

「気にするな、いつもの事だろ」

『…そっか』

狛治との間に微妙な空気が流れた

「記憶」

『あ！？、あぁ、全部戻ってる』

「俺はお前が嫌なら、もう会う気は無い」

『…は？』

「俺は昔お前を殺した、鬼だ。たくさんの人間を殺した」

パクリと葡萄を1口

「だから、俺は」

『で？』

「…で？って…」

『確かに前世でお前は俺を殺して炭治郎や義勇も殺しそうになったな。見てたし俺』

「天国ってやつか」

『いや、俺天国なんて行ってねぇぞ？

俺はみんなが来るまでずっと待ってた。長い年月居たせいで記憶は曖昧だけど消滅したっぽい」

「消滅？」

『1人残さず待ってたかった。だから神様が嫌気でも指したんじゃないか？』

「なんだそれは」

クスクスと笑う狛治にAもつられて笑う

『俺はお前を恨んでなんかないよ、沢山助けられたし、今の俺があるのは狛治のお陰だ』

「…」

『もちろん、小雪さんにも感謝してる』

「やらんぞ」

『いらねーよ…あの子幸せに出来んのはお前だけだ』

「なんだよ…それ」

『これからも、俺の友達でいてくれよ』

蝉の鳴り響く音に掻き消されそうになるほど小さな声だがしっかりと届いた

「期待しとけ」

『おう』

葡萄はみずみずしくてどことなく酸っぱいが

美味しかった