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｢金鵬大将様！お気づきになられましたか…｣
｢…ここは、我は｣
｢我らの拠点でございます｣
｢我は…あの魔人に囚われて｣
｢はい｣
｢まさか岩王帝君が？｣
｢え…あ｣
｢そうか……あの方が助けてくださったのか｣
｢その……｣
｢あの方はどちらへ？｣
｢気がついたか金鵬｣
｢帝君！｣
周りの兵士立場膝をつき金鵬も直ぐに同じようにしようとするがそれは岩王帝君に止められた
｢そのままでいい。助けが遅くなって済まなかった｣
｢いえ、滅相もない…大変ご迷惑をおかけ致しました｣
｢いや、お前達が無事で何よりだ｣
岩王帝君の”お前達”という言葉
｢……鵬雪は｣
｢……｣
｢我は途中から記憶がありません。無差別に殺生を繰り返していくさなか何となく鵬雪の顔があった気がします…彼女は無事ですか｣
｢…あぁ、無事だ。安心ると良い｣
｢そうですか…｣
金鵬は安心したのか体がそのまま寝床に吸い寄せられた
｢すみませ…こんなお姿｣
｢安心したのだろう。今はゆっくりと休め｣
｢ありがとう…ございます｣
______________
________
__
｢大丈夫か｣
『っ…ゲホッゴホ』
鵬雪は胸を押え苦しそうに寝台の上に蹲っていた
これは”呪い”だった
あの魔人が息絶える最中、そのもの自体が呪いと化して鵬雪の名前その者に取り憑いた
鵬雪という名を口にしたりされるだけで業障の数倍キツイ苦しみが体を襲った
吐血し骨が軋む
『はぁ……はぁっ』
｢深呼吸をしろ。ゆっくりでいい｣
『す……はぁ……ふー』
少しずつ落ち着きを取り戻し始め寝床に体を寝かせる
｢これは恐らくあれの呪いの一種だろう。縛りはその名だ｣
『…』
大切な彼に初めて貰った名は縛りとなってしまった
涙が溢れて止まらない
『私は……生きなくてはいけませんか？……っ』
｢……｣
『もう知っているのです……みんな死んだのでしょう』
そう、兄弟達は自分と金鵬以外、もう居ないのだ
｢…生きている者は生きなければいけない｣
『っ』
｢A｣
『え……』
｢それが居たからお前の名だ｣
『A……』
｢まだこの戦争は終戦しない…もっと他の者が死んでいく
力を貸してくれないか｣
『帝君…』
その日から鵬雪はA
金鵬は魈と名付けられた
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弓月有無％(プロフ) - 初コメ失礼致します！！題名に惹かれ拝見させて頂いたのですが思っていたよりもずっと良い物語でした。言い回しなど凄く雰囲気に合ってて迚もささりました。続編も続けて読ませて頂きます！ (2月23日 13時) (
レス) @page50 id: 1ab55170b6 (このIDを非表示/違反報告)
雪影(プロフ) - 初コメ失礼します！素敵な小説すぎて読み始めたら最新話まで読み終わってしまいました！（汗）文字を書くというのは非常に大変だし、書き回しだったり、この先のストーリーを考えるのも難しいと思いますが、応援しております！！焦らずゆっくりと頑張ってください！！ (12月15日 19時) (レス) id: f13a0934b6 (このIDを非表示/違反報告)
チランジア(プロフ) - 初コメ失礼します…本当に毎日貴方様の更新で生きながらえてます😭🙏お体に気をつけながら頑張ってください💖💖 (12月9日 2時) (レス) id: 7d433c448b (このIDを非表示/違反報告)
書籍姫(プロフ) - わぁぁぁ…心がくるし…ィ(遺言) めちゃくちゃ書き方とか、言い回しとか好きです。魈くん推しなので余計にありがたい…ほんと、応援させて頂きます！！ (12月5日 20時) (レス) @page13 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ(プロフ) - 初コメ失礼します！とても自分好みの小説でして…すごく嬉しいです🥹✨続き楽しみにしていますっ！ (12月5日 1時) (レス) @page13 id: 4db17488dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テララ | 作成日時：2023年11月29日 21時
