爆豪勝己の双子の妹は無個性だった話Part4 (ページ5)

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THE MOVIE～2人の英雄～ページ5

ゆらゆらと揺れる体

冷たい床、何だこの浮遊感は

『！』

痛む体に目が覚め顔を上げると縛り付けられている事がわかった。風が強く吹き髪がなびくと外だとハッキリする

飛んでいる、ヘリコプターの中だった

横を見ると血だらけのデヴィットが寝かされていた

『博士！』

治癒を施したいが手が使えない限りそれができない。
この傷なら足でまといだろうと直ぐに考える

「すまない…君にまで危険な目を」

『謝るならメリッサさんにしてよ…父親なら娘悲しませんな』

心からの願いだった、苦しい顔をするデヴィット。
すると急に大きく揺れるヘリコプター

『わ！？』

「危ない！」

何も出来ないからだを支えるデヴィット、傾く方へ目線を向けるとデクがしがみついていた

『デク！』

「Aちゃん！博士！」

「君は…」

「メリッサさんが…メリッサさんが待っています！！」

ハッとするデヴィット、デクの強い強い意思の言葉に目を見開く

約束したんだ、絶対に助けると

『博士！デクに捕まって…』

「確かにお前はヒーローだ。馬鹿だけどな」

後ろから声に驚き振り向くとそこにはウォルムラムがデクに銃を構えていた、デヴィットはすぐさま体を動かしウォルムラムの邪魔をする

大きく揺れるとデクの手が離れそのまま落下する

「ああ！」

『デク！！』

デクは必死に手を伸ばすが届くはずがなかった、そのまま重力に従うように落ちていった

「大人しく寝てろ」

ドスッとデヴィットが壁に投げ捨てられ血が大きく付着し体はそのまま倒れこむ

『お前！！』

そのまま突き落としてやろうと立ち上がると足に1発玉が貫通し血飛沫が舞う

『あ”！！』

「やめろ！！」

Aが倒れ込むとデヴィットが庇うように抱きしめる

「殺しやしねぇよ大事な材料だからなぁ」

デヴィットは悔しそうにAを見つめた

けど聞こえたのは______

「もう大丈夫。何故って！？…私が来た！！」

心から安心できる

世界で1番頼もしいヒーローの声