爆豪勝己の双子の妹は無個性だった話Part4 (ページ24)

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カレーライスページ24

トトトト…

時刻は夕方
夕飯作りの為に野菜を洗って隣で切っている爆豪に渡すという作業

『火とか後始末に回ろうと思ってたのに』

「火傷したら危ねぇだろうがさっさと洗え」

『耐久あるわ』

昔からこう言った作業は爆豪は得意で凄い勢いで野菜をどんどん切っていく

「爆豪包丁使うのうま！意外やわ…」

『ほんとそれ』

「意外ってなんだコラ包丁に上手い下手なんざねぇだろ！」

「でた！久々の才能マン」

「みんな元気すぎ…」

「お前、個性の扱いどうなってんだよ」

『どうって？』

周りに人は少なくトントンと包丁の音が耳に残る

「後遺症…とか」

『あー…別に』

「そーかよ」

たわいのない会話

「無茶すんなよ」

『…無茶でもしないとヒーローに慣れないよ』

「…」

静かな会話が続く

「本当にヒーローになんのか」

ちょっとした疑問だった、しかし林間合宿から焦りと不安が積もっていたAにはあまり良くない質問だった

『私は弱いから慣れないって？そう思うよねやっぱ』

反論、と少しの八つ当たり

「ちげぇ、いや…違くねぇのか」

『っ』

洗っていた野菜を水の中に落とし濡れた手で爆豪の胸ぐらを掴む

『はっきり言ってくれて構わないよ？』

落ち着いた言葉の裏に隠された苛立ち

「じゃあ言ってやらぁ」

爆豪は包丁を置き自分の胸ぐらを掴む細い腕を掴みあげ強く握る

「ヒーロー向きじゃねぇ」

ハッキリとヒーローに慣れないと言ってくれた方がまだ良かった気がする

「USJ、体育祭、ヒーロー殺し、期末試験
大きな怪我を負い後遺症に良くねぇ影響を与えるわ
怒りに身を任せて暴走させるわ、自己犠牲が過ぎる
周りの事を考えてない証拠だ」

『ヒーローに無茶は付き物だ。じゃないと手の届く範囲すら届かなくなる。そんなことも分からないのか』

「てめぇはそれでいいだろうなぁ、自己犠牲に成り立つのは自己満足だ。そんなんならサポートに回った方が幾分か手助けになんだろ」

『何が言いたいさ』

ギリッと歯を食いしばり強く睨みつける、自分より遥かに大きな相手に、1番負けたくない相手に。

「てめぇじゃ俺たちと肩並べてヒーローは似つかわしくねぇ」

なんでこいつに言われないといけないんだ

【兄貴負かせてやれ！】

【お前なら、できる】

『お前に…』

「あ？」

『お前に何がわかるって言うんだ！！』