爆豪勝己の双子の妹は無個性だった話Part4 (ページ13)

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THE MOVIE～2人の英雄～ページ13

「大丈夫なのかい！？その怪我で…」

『もうほとんど治ってるんですけどねーみんな過保護なんで』

ゆっくりと地面に裸足の足をつけデヴィットのベッドに近づく

部屋に誰もいないことを確認し本題に入ろうと口を開こうとした時だった

「すまなかった」

『…え？』

「君に…酷い怪我を負わせてしまった」

『いやいや、好きでやった事ですし。あの場合仕方ないかと…』

頭を深く下げるデヴィットに慌てながら弁解する

『私は聞きたいことがあって来ました』

「…あの装置と君の血液のことかい」

『よくお分かりなようで』

「昔の話さ

私がまだ学生で、オールマイトと出会う前

私が進路に悩んでいる時…一人の男に出会った」

悪意のない静かな笑みを浮かべながら彼は1人海と空を見ていた。昼でも夜でもない黄昏時

「彼は旅行先で写真を撮るのが趣味らしくてね。
海外を渡り歩いていたらしい

彼は私と話があってね、色んな話をしたさ

それで彼が自慢げに言ってた話を思い出した」

【俺の個性…代々受け継がれてきためっちゃ希少な個性でさ。けど俺にはこの役割は重すぎる

もー疲れたし死んじゃいたい！って思っちゃったんだけどさ

人助けって奴？辞められなくて…誰かの笑顔が見たくてついつい続けちゃってて

この世の中の平和の道標になってやりたいんだ】

「個性に色々教えてくれた。相手から個性を奪うのではなく自分の中に留めてたくさんの人の思いを紡いで戦うんだって…今となっては私は彼のことも利用してしまった、最低な人間だ」

『…』

「自分の運命を背負って戦うんだと笑顔で話してくれた。自分の中には色々な秘めた力が隠されているんだって」

『あの装置の完成に…なぜその血液細胞が必要だったの？』

「個性の増幅…機械だけで簡単に出来るものじゃない、その個性因子も必要だと考えた。だから本当は未完成のまま凍結されるはずだった

危険すぎた」

けれどウォルムラムによってそれは解放されてしまった

私の個性の血液細胞を組み込むことによって___

「君は彼に似ている」

『ぇ…』

「オールマイトも同じ事を聞いてきたよ

似ているのだろうね、ワンフォーオールと君のその個性は」

『その…男性の名前って』

「たしか…ゼロと言っていたよ」

あぁ、師匠だ