爆豪勝己の双子の妹は無個性だった話Part4 (ページ11)

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THE MOVIE～2人の英雄～ページ11

「やったのか…」

飯田が唖然と呟く

「やったんだ…敵をやっつけたんだ！」

伝わった勝利にみんな笑顔が戻る

いつの間にか空はすっかり白み、夜の余韻が残る淡い藍色を、太陽が目覚め始める前の力強さを感じるピンクがかったオールマイト色が次第に追いやっていた

「オール…マイ、ト…」

気がついたデヴィットにオールマイトは微笑む

「助けに来たぞ、デイヴ」

「ありがとう…」

「デイヴ…君に、聞きたいことが」

そう言いかけた時

「パパ！」

「オールマイト！」

2人をみつけ嬉しそうに笑うデクとメリッサ

「よかった…本当に」

涙を拭いながらメリッサはデクに向き合う

「ありがとう。デクくんたちのおかげで皆を助けることができた」

「僕はメリッサさんのフルガントレットに何度も救われました。ありがとございます

あ、でもすみません。壊しちゃって…」

「ふふっそんな事…」

そのとき戦いで分断された向こうから麗日達の声が聞こえた

「デクくーん！メリッサさーん！」

「怪我はないか二人とも！」

「やったな緑谷！」

「大丈夫！オールマイトも博士も無事だよ！」

「みんなは大丈夫！？」

「「大丈夫です！」」

「今救助隊がAくんを病院に…って爆豪くん！？」

「こっちの方が早ぇ、黙ってろ」

意識のないAを爆豪が抱きスタスタと歩いていった。ほとんどの手当を八百万が致した為、止血も終わって顔色が戻っていた

「無事でよかった…」

メリッサが涙ぐみながらデクと顔を見合せた。

「メリッサからだいたい事情は聞いたよ」

「…私は君という光を失うのが、築き上げた平和が崩れていくのが怖かった」

「…」

「だが私の考えもあの装置も、所詮は現状維持の産物でしかない。未来が、希望が、すぐそこにあると言うのに私はそれに気づかなかった」

立ち上がるデヴィットにオールマイトが支えそして2人は麗日達に手を振るデクとメリッサの後ろ姿を見上げた

「メリッサが私のあとを継ごうとしているように、緑谷出久…彼が君の後を継ぐ者なんだな」

「…まだまだ未熟さ。しかし、彼は誰よりもヒーローとして輝ける可能性を秘めている」

「…そして私をヘリコプターで助けようと危険を屈しないあの少女も…」

【父親なら…娘悲しませんな】

「私にも見えるよ、君と同じ光が」

ヒーローの輝きが

「そういえば、聞きたいこととは」

「…あぁ」