【7】自己紹介 ページ8
ht｢俺から事情を話してAちゃんを保護して良いかって聞いたら速記でみんな、良いよって言ってくれたね｣
『でも僕はただの人間なのに…貴方たちは他のニンゲンと少し違う…』
ht｢Aちゃんは普通の人間ではない…よね？｣
ひとらんらんさんは僕の顔を
伺いながら言っていた。
何で分かったのか。
僕も驚きを隠せなかった。
『…!?何故それを…』
ht｢あんまり覚えていないかもしれないけど。Aちゃんはすぐ近くにある森で見つけて保護したんだ。でもAちゃんが倒れていた周辺には動物の毛が落ちていた。｣
ht｢Aちゃんを見つける前、見つけた後でも物音や足音はしなかった。そしたらAちゃんに近づいた人間や動物はいないと思って、それしかなかったんだ｣
『…ひとらんらんさんの言うとおりです…』
僕は少し自然を下げながら言った。
ht｢ごめん…責めちゃったかもしれない｣
『いえ。大丈夫です。それに事実なので』
ht｢…｣
僕とひとらんらんさんは一口
飲み物と料理を口にしまた喋った。
『ひとらんらんさんは…僕のことを嫌いにならないんですか？』
ht｢え？｣
『狼はニンゲンから恐れられて嫌われている存在なんです。変な噂もあるしそれを信じたら…』
ht｢俺は変な噂なんて信じないし狼も嫌いじゃないよ｣
『…！』
ht｢逆に好きかな。それに｣
ひとらんらんさんは僕の瞳を見て
微笑んでくれた。
ht｢Aちゃんみたいな狼なんてもっと好きだよ！｣
『…!?』
顔が真っ赤になった気がした。
ひとらんらんさんは隣で笑っていた。
この人だけでも信じられる存在に
なるかもしれない。
そう思ったのは気のせいだろうか。
−−
食事を終えたあと
一人一人に紅茶やコーヒーが置かれ
自己紹介が始まった。
gr｢まずは俺だな。我々国の総統。グルッペン・フューラーだ。よろしく｣
tn｢俺か。書記長のトントンです。よろしくな｣
os｢また自己紹介しとくめぅ！外交官のオスマンです。よろしくな！Aちゃん！｣
ht｢俺か。後線部隊の隊長のひとらんらんです。これからよろしくね。Aちゃん｣
隣にいるひとらんらんさんが
自己紹介をしてきてその上、また笑顔を
見せてくれた。
僕は何故かそっぽを向いてしまった。
kn｢あ、俺か。前線部隊隊長のコネシマです！よろしくな！A！｣
ut｢僕ね。情報管理部であり後線援助隊の鬱です〜♡仲良くしてなぁ！｣
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作者名：kuromike | 作成日時：2021年7月28日 21時
