幸せ84 ページ42
あの日から数年が経ち＿＿＿
青田坊「わーっはっはっは!!」
黒田坊「しゃけだ―!しゃけ持ってこーい!!」
首無「黒田坊お前もうやめとけって!!」
毛倡妓「首無ぃ―!!アンタも飲みなさいよぉ――!!」
河童「毛倡妓もその辺にしときなよ―――。」
家中で笑い声や酒が飛び交う。
そこには普段は本家にいない牛鬼や鴆もいた。
そんな騒ぎの中心である大広間の中で
Aは酒を飲む鯉伴の隣にちょこん、と座って
リクオと一緒にご馳走に箸を伸ばしていた。
「はいリクオ、あー。」
リクオ「あー!
…美味しいー!!」
「は―、可愛い…。もう何でも食べな…。」
リクオ「Aも、アーン。」
「やあぁぁ可愛いぃぃ!!」
鯉伴「食べてやれよ…;;」
リクオ「は―や―く―!!」
急かされるままに、パクリと煮物を頬張る。
少し甘めに味付けされた煮物は、Aの大好物の一つだ。
それだけではなく、食卓にはAの大好物ばかりが並べられ
その中心には大きなケーキが堂々と鎮座していた。
「んー、おいしっ。」
リクオ「ねー。」
鯉伴「折角の誕生日なんだ、好きなだけ食いな。
なんなら飲むかい?」
「お酒は二十歳になってからでーす。」
そう、今日はAの13歳の誕生日なのである。
朝から全国津々浦々の妖怪たちが集まり
Aへの祝い品や祝辞を送ってくれた。
リクオ「あ、僕鴆くんにもこれあげて来る―!!」
「え、ずるいリクオ、俺も鴆と話したい!!」
鯉伴「こらこら、主役が上座を離れるんじゃねーぜ。」
「あうっ」
酒を飲みながら器用に片手で首根っこを掴まれ
「鴆く―ん!」と駆けていくリクオを見送る羽目になった。
「うう…、リクオと鴆のコンビなんて絶対可愛いコンビじゃんか…。
それ見れない誕生日なんて何の意味があるんだよ…。」
鯉伴「一気に落ち込んだなぁ;;」
「…てか何で俺、親父の膝の上いんの?」
鯉伴「まぁまぁ。」
「やめろ抱き締めんな暑い。」
鯉伴「なんでぇ、昔は好きだったくせに。」
「好きじゃねぇよ!!」
鯉伴「ほーぉー？」
「いだだだっ、しまっ、締まってる!!」
鯉伴「A君はー、お父さんのぎゅー大好きだよなー?」
「だ・イ・ス・き・ですっ!!」
鯉伴「よーしよし、良い子だなぁ。
飲むかい?」
「飲まねーよ!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 977人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗那(プロフ) - 久しぶりに《この手に掴んだ幸せを》を一気に読み直したのですが、やっぱりstoryや展開などが大好きです(*^◯^*)更新停止になっているみたいですが、もう更新されないのでしょうか････？更新されるのを待ってます(＞人＜;) (1月28日 17時) (
レス) id: a0235214a5 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めっっちゃくちゃに好きです。大好きですガチ萌えます！！！本当に最高すぎます！！！！もう更新されることは無いのでしょうか……？続き楽しみに待ってますm(_ _)m (12月11日 18時) (レス) @page50 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - すっごく､萌えます！！めっちゃ続き気になります！ (9月25日 0時) (レス) @page50 id: 1fc4502f62 (このIDを非表示/違反報告)
ポッチ(プロフ) - めっちゃ好こです｡男色もストーリーも大好きなので何度も読み返してしまいます｡更新はもうされないのでしょうか? (5月24日 11時) (レス) id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - おわーーー！！好きです！好きすぎます！！！このままリクオも混ざって…まさか若菜さんが…良いですね！！！！！鯉伴様もカッコ良すぎる！！続き、待っております！でも、無理はなさらないでください！ (2022年10月25日 1時) (レス) @page50 id: 4d12249e4c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：泪 | 作成日時：2017年4月10日 15時
