幸せ74 ページ32
『なっ…なんじゃとぉ〜〜〜!?』
『何とっ…リクオ様とは……!!』
『まだ幼い子供ではござらぬか…』
『確かに…総大将の血は継いでいるが…。』
動揺が広がる中、特にガゴゼは血相を変えていた。
だがそれに構う余裕も無いほど、Aもリクオ本人も驚いていた。
笑みを見せているのはぬらりひょんと鯉伴だけである。
「リクオが…」
鯉伴「いやぁ、良かったじゃねぇか。
アイツずっとなりたがってたんだろう?」
確かにリクオは、自分と違って幼い頃から最近までその夢を口にしていた。
キラキラとした瞳で、力強い言葉で。
当初は長男である自分の影に隠れていたものの、
後継者辞退の宣言をしてからは
本家の誰もがリクオが次の総大将なのだと期待し始めていた。
それが、今、現実になろうとしている。
リクオ「じいちゃ…」
ぬらりひょん「どうしたリクオ…、喜ばんか。
お前が欲しがっとったもんじゃろ。」
リクオ「え、」
ぬらりひょん「ワシの血に勝るものは無い。
お前はワシによーく似とる。
本家の奴らもそれは十分承知。」
そうだ。
リクオには“才能”がある。
まだ幼いにもかかわらず、あの子は本家の誰からも慕われ、慕い続けてきた。
じじいや親父と同じように。
俺が期待を裏切る選択をしたのだって
自分よりも圧倒的な“リクオ【ｻｲﾉｳ】”が居たからだ。
あの子がつくる未来を、見たかった。
ぬらりひょん「さぁ採決を取ろうではないか!!
リクオ･･･お前に継がせてやるぞ!!
奴良組72団体…
構成妖怪一万匹が今からお前の下僕じゃ!!!」
だから、この瞬間が嬉しくて仕方ない。
やっと見れる。
俺が見たかった、じじいや親父の次の世界が＿＿＿＿
リクオ「い…いやだ!!」
「…え？」
鯉伴「…は？」
親子そろって間抜けな声を上げた。
いや、むしろこの場にいる全員の気持ともいえるだろうが。
ぬらりひょん「何?」
リクオ「こ…こんな奴らと一緒になんか居たら
人間【みんな】にもっと嫌われちゃうよ――!!」
鯉伴「リクオ…?」
リクオ「妖怪が…こんな悪い奴らだって知らなかった!!
おじいちゃんになんか…全然…似てないよ――――!!」
ぬらりひょん「こりゃリクオ!!」
「リクオ、待っ…!!」
ダッと部屋を走り去って庭へ飛び出してしまったリクオを
俺は追いかけずにはいられなかった。
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紗那(プロフ) - 久しぶりに《この手に掴んだ幸せを》を一気に読み直したのですが、やっぱりstoryや展開などが大好きです(*^◯^*)更新停止になっているみたいですが、もう更新されないのでしょうか････？更新されるのを待ってます(＞人＜;) (1月28日 17時) (
レス) id: a0235214a5 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めっっちゃくちゃに好きです。大好きですガチ萌えます！！！本当に最高すぎます！！！！もう更新されることは無いのでしょうか……？続き楽しみに待ってますm(_ _)m (12月11日 18時) (レス) @page50 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - すっごく､萌えます！！めっちゃ続き気になります！ (9月25日 0時) (レス) @page50 id: 1fc4502f62 (このIDを非表示/違反報告)
ポッチ(プロフ) - めっちゃ好こです｡男色もストーリーも大好きなので何度も読み返してしまいます｡更新はもうされないのでしょうか? (5月24日 11時) (レス) id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - おわーーー！！好きです！好きすぎます！！！このままリクオも混ざって…まさか若菜さんが…良いですね！！！！！鯉伴様もカッコ良すぎる！！続き、待っております！でも、無理はなさらないでください！ (2022年10月25日 1時) (レス) @page50 id: 4d12249e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泪 | 作成日時：2017年4月10日 15時
