【奴良組】この手に掴んだ幸せを。【ぬらりひょんの孫/男主】

幸せ65 ページ23

話の内容変更しましたー。

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放課後、荷物を家に放り込んで

Aはヒデと近所の公園でサッカーをしていた。


といっても、今日は塾だのなんだので他の友人がなかなか捕まらなかったため

ただ二人で向かい合いボールを蹴り合っているだけなのだが。




「は〜、家帰んのやだなぁ…。

ヒデ〜、今日お前んち泊まってもいい？」


ヒデ「かーちゃんに聞かねーと分かんねーよ。

てゆーかお前の家の方がそういうの厳しいだろ。」


「じゃあヒデの家の子になろう。」


ヒデ「なんで。」





いつもは大抵の事は気にしないAが

いつまでもブーブー言っているのが珍しい。


というかこいつ、こんなに喋るの久しぶりだな。

いつもは俺が喋ってるのをこいつが聞いてるのに。
(※リクオの話はめちゃくちゃ話してくる。長い。)





　





ポツリ



　






ヒデ「んあ？」


「あ。」







地面に少しのシミを作った雫を見るや否や

二人はボールを抱えて、一目散に東屋に逃げ込んだ。


その数分後、空からどんどん溢れ、大雨が公園を包み込んだ。





ヒデ「すげーなー。」


「こんな急に降るなら通り雨だろ。

ちょっとしたら止むよ。」


ヒデ「んじゃー休憩すっか。」


「うん。」





そう言って丸太をモチーフにしたデザインの長椅子に二人で腰掛ける。

まだ小さな二人が座っても、全然広々としていた。





ヒデ「…なーA。」


「んー？」


ヒデ「お前さあ」


「ん。」


ヒデ「どうしたい？」


「！」






突然、何の前触れもなく触れられた核心に

Aは思わず体を硬直させた。


それを横目にヒデは、更に問いかける。




ヒデ「Aはさ、俺より頭良いから

長男だからとか色々考えちゃうんだろうけど



あんまり考えすぎない方がいいんじゃねーかなって思うよ。」


「……だって、みんなは、」


ヒデ「みんなはいいんだよ、どうでも！」


「うわっ！」




グイっと詰め寄ってきたヒデに、またしても素直に驚いてしまうA。




ヒデ「お前の事じゃんか！お前がどうしたいかが一番だろ！


いいじゃんか周りなんてどーでもさぁ！！

別に死ぬわけじゃないだろ！？」


「っ、そりゃあそうだけど…

でも、」


ヒデ「い―から言えって。

俺しか聞いてねーし誰にも言わねー。」


「・・・。」




Aは少し目を泳がせて、チラリとヒデの目を見た。





「……自信、無いんだよ。」

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