幸せ50 ページ8
鴆「何…？」
てっきり俺が泣いて嫌がるとでも思っていたのだろう。
鴆はさっきの俺と同じく間抜けな声を上げた。
それがおかしくてちょっと笑ってしまったが
俺は傷を撫でながら鴆に伝えた。
「いいよ、消えなくて。
この傷は、自慢だから。」
鴆「じま、ん？」
「うん。
この傷は、俺が戦ったっていう証。
俺が、覚悟を決めたっていう証。
そして
俺が、親父や皆を守れたっていう証。
生きている、ここに命があるっていう、証なんだ。
だから、この傷は俺の誇りなんだ。」
この傷を見るたびに思い出すのは
あの恐怖だけじゃない。
きっとそれ以上に、誇りが俺を満たすんだ。
“鯉伴「守ってくれて…
生きててくれて、ありがとよ、A。」”
親父が
そう言ってくれたから。
そう、思えるんだ。
「俺は、この傷と…
誇りを胸に、生きていきたい。」
鴆「(…なんて顔で、なんてことを言いやがるんだ、こいつは。
…ったく、これじゃあ心配した俺がバカみたいじゃねーか。)」
「親父達に言ったらまーた怒られそうだけどなー。」
鴆「全くだな。いらん口は叩くんじゃねーぜ？」
「叩かねーよ！親父こえーもん!!」
鴆「そーかよ。
…まぁ、お前がそういうなら、もう何も言わねぇよ。
ほら、後ろ向け。
包帯巻き直してやる。
ったく無茶苦茶にしやがってよぉ。」
「ごめんなさーい。
お願いしまーす!」
素直にくるりと背中を向けるAに
丁寧に包帯を巻いてやる。
「ちょ、くすぐったい!
もっとゆっくりやって!!」
鴆「十分丁寧にやってるってーの。
お前がくすぐったがりなだけだろ。
ほら、終わりだ。もう破くんじゃねーぞ。」
「ぜんしょしまーす。」
鴆「ほー？生意気なこと言ったのはこの口か?ん??」
「いひゃいいひゃい!ごめんふぁあい!!」
鴆「ははっ、おもしれー顔だなぁ。」
「はふぁへよ!!(離せよ!!)」
鴆「一週間絶対安静!!
これを約束すんなら離してやるぜ!!」
「う゛・・・」
鴆「そこで困んな!!約束しろ!!」
「いひゃい〜〜!!!!
わふぁっあ!!しゅゆ!!しゅゆって〜!!
(分かった!!する!!するって〜!!)」
鴆「うっし、男に二言はねーぞ?」
「うぅ…。今の絶対傷口に響いた…。」
鴆「またあの薬塗ってやろーか?」
「遠慮します!!!!」
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紗那(プロフ) - 久しぶりに《この手に掴んだ幸せを》を一気に読み直したのですが、やっぱりstoryや展開などが大好きです(*^◯^*)更新停止になっているみたいですが、もう更新されないのでしょうか････？更新されるのを待ってます(＞人＜;) (1月28日 17時) (
レス) id: a0235214a5 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めっっちゃくちゃに好きです。大好きですガチ萌えます！！！本当に最高すぎます！！！！もう更新されることは無いのでしょうか……？続き楽しみに待ってますm(_ _)m (12月11日 18時) (レス) @page50 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - すっごく､萌えます！！めっちゃ続き気になります！ (9月25日 0時) (レス) @page50 id: 1fc4502f62 (このIDを非表示/違反報告)
ポッチ(プロフ) - めっちゃ好こです｡男色もストーリーも大好きなので何度も読み返してしまいます｡更新はもうされないのでしょうか? (5月24日 11時) (レス) id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - おわーーー！！好きです！好きすぎます！！！このままリクオも混ざって…まさか若菜さんが…良いですね！！！！！鯉伴様もカッコ良すぎる！！続き、待っております！でも、無理はなさらないでください！ (2022年10月25日 1時) (レス) @page50 id: 4d12249e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泪 | 作成日時：2017年4月10日 15時
