【暗殺教室】無気力で眠そうな君のみる夢 II

昆虫採集の時間 １時間目 ページ34

Aside




だいじょうぶ



だいじょうぶ




なにも変なんかじゃない。



でも、ちょっとだけ嫌な考えがちらちらする



なんでもない



目が合いそうになるのをそらされたって、



なんでもない




杉「Aー、ちょっと虫カゴに渚持ってきてっ

て言って」



うん、なんか結構まちがってる



『おっけー』



渚君、渚君…



あ、倉橋さんと一緒だ




『渚君、』





渚「…A」




倉橋さんと楽しそうに笑ってた顔が、一瞬驚いたみ

たいになってうつむく




気のせいじゃ、なかった





今度は何しちゃったんだろう、ごちゃごちゃぐるぐ

るぐるぐる考えて、なんにもない




『杉野が、よんでる』




渚「わかった」




渚君は目を合わせないで横を通り過ぎていく





倉「いこっか天瀬君！」




元気付けるみたいに手を引いてくれる倉橋さんに、

この人すごいいい人だなぁと思った



それから数個のトラップをまわる間に、クワガタの

話とかいろいろしてくれて、



ひとつひとつの話が面白くて、ぽかぽかした



うれしい、だと思う



倉「そろそろ、戻ろっか！」



『うん、…ありがとう、倉橋さん』



いえいえーと答えた倉橋さんはかわらず、私の手を

引いていく




倉「みーんなー！集まったー？」



渚「倉橋さん、おつかれー」



杉「このトラップすげーよ！結構集まった！」



岡「効率の悪いトラップだ…それでもお前らE組

か」



杉「岡島！」



岡「せこせこ千円稼いでる場合かよ。俺のトラップで狙うのは当然百億だ」



渚「百億って…」



歩いていく岡島にみんなついていく




岡「その通り、南の島で暗殺するって予定だからあ

のタコもそれまでは油断するはず…そこが俺の狙い

目だ…！」




足を止めた茂みの先に




岡「いっひひ、かかってるかかってる。俺の仕掛け

たえろ本トラップに…！」




みんな「「」」




大量のえろ本の上に座り込んでにやにやしてるのは、カブトムシのコスプレをした殺せんせー




「すげー…スピード自慢の殺せんせーが微動だにせ

ず見入っている…」

「よほど好みのえろ本なのか…」

「またなんだ、あのカブトムシのコスプレは」

「あれで擬態してるつもりか、なげかわしい」




みんなの評価もひどい




岡「俺はえろいさ…蔑む奴はそれでも結構。

だがなぁ、誰よりえろい俺だから知ってる。



えろは、世界を救えるって」







もっとひどい

昆虫採集の時間 ２時間目→←ふたをしての時間

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す