【暗殺教室】無気力で眠そうな君のみる夢 II

かくしごとの時間 ページ25

Aside




つめたい




流されて行く自分の体と真っ暗な目の前を見た




ぼやぼやした視界はあてにならない




ゆっくりと水の中をこちらに向かって来る足音に耳

をすませた。




バレないようにそっと、ナイフを握る






水を揺らしていた足音が止まり、ゆっくりとパーカ

ーを掴まれ引き上げられるのを感じる。





その瞬間





『ッ！！！』



視界を覆っていた黒いパーカーを押しのけ、それを

掴む手ごと引き寄せる



止めていた息を吸い込み、思いっきりナイフをもつ

手をふるう





イ「っな！？」




対殺せんせー用ナイフ




イトナ君にも効果があるのは殺せんせーとの対決で

確認済みだ




あとはどうやって近づくかだった





警戒心むき出しの相手に近づき、ナイフを当てる隙

を作るには




私が思いついたのは



まず一撃くらい、倒れたように見せかける方法



そしてさらに警戒心を解くために、黒いパーカーを

脱ぎ、後ろ向きに広げることでうつ伏せで倒れたと

見せかける


とどめの一撃を刺しに近づき、パーカーをひっ摑ん

だ相手に




その下でナイフを握ってバッチリ仰向けの私がこん

にちはという作戦だった。





うまくいった





あとは死ぬ気でナイフをふるう





大事なのはダメージを与えること




大きいのは無理だから




小さな切り傷程度をたくさん





そうすればあわてる





慌ててしまえばもうこっちのもの









『ごめんね』

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