【暗殺教室】無気力で眠そうな君のみる夢 II

後ろからの時間 ページ22

カルマside





記憶喪失…、裏切られた？



逃げ出したからってどういうこと？




バンッ！！！！！



『！？』




A「！」




割と近くで聴こえた音に飛び上がった




A「叫んでる！」




柄にもなく慌てたように走り出すAに俺も慌

ててついていく。



はやっ！



あっという間にいつも小さな背中はもっと小さくな

って、さらに焦りが増す。




Aはプールの方に向かっているらしかった




茂みを抜けると、すっかり水のなくなったプール




『っ！なにこれ』



寺「お、れは…何もしてねぇ…話がちげえよ…」



A「みんなは？」




寺「イトナを呼んでつき落とすってきいてたのに」




『なるほどねぇ、自分で立てた計画じゃなくてまん

まと操られてたってわけ』




寺「っ！言っとくがオレのせいじゃねーぞ！こんな

計画やらす方が悪りぃんだぁ！みんなが流されてっ

たのも全部…！」




思わず殴りかかりそうになって、拳を握り締めたと

ころで細い体が寺坂の前に出た





A「君は大したゲス野郎だ。」





驚くほど冷たい声だった




そうしてそれだけ寺坂に投げかけると、すっかり水

のなくなったプールに飛び降り走っていった。




Aの言葉に呆気にとられる寺坂を殴る気には

ならなかった。




『流されたのはみんなじゃなくて自分じゃん。人の

せいにする暇あったら自分の頭でなにがしたいか考

えたら？』




そうしてAの後を追う。




もう見えない





いつだってAははやい






はやすぎる

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