【暗殺教室】無気力で眠そうな君のみる夢 II

才能の時間 ２時間目 ページ16

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鷹「烏間ァ、お前の目も曇ったなぁ」



菅「渚のナイフ、当たると思うか？」

木「無理だよ。プロ相手に本物のナイフなんて」



A「当たるよ…」




鷹「さあ来い！」




『…っ、』




烏《いいか、鷹岡にとってこの勝負は見せしめのた

めの戦闘だ。対して君は暗殺、強さを示す必要もな

く、ただ当てればいい。そこに君の勝機がある》






僕は本物のナイフを手にどう動けばいいか少し迷っ

て、烏間先生のアドバイスを思い出した。



そうだ、戦って勝たなくたっていい








殺せば勝ちなんだ───────────。






だから僕は笑って、




普通に歩いて近づいた。



通学路を歩くみたいに、普通に。


そして前ぶりもなく、思いっきりナイフを振るう


ここで初めて鷹岡先生は気付いた、


自分が殺されかけていることに…。



そしてギョッとして体勢を崩した。


誰だって殺されかけたらギョッとする。




殺せんせーでもそうなんだから。



重心が後ろに傾いていたので、服を引っ張って転ば

し、仕留めに行く




正面からだと防がれるので、背後に回って…




確実に…





『捕まえた。』





鷹「ぁはっ、あ…ぁ…」




烏「(なんてことだ…予想を遥かに上回った…。普

通の生活では絶対に発掘されることのない才能、殺

気を隠して近づく才能、殺気で相手を怯ませる才

能、本番に物怖じしない才能…！俺が訓練で感じた

あれ、あれが本当に暗殺だったら…戦闘の才能でも

暴力の才能でもない、暗殺の才能！これは咲かせて

てもいい才能なのか…！？)」





殺「そこまで！勝負アリですね烏間先生」



烏「…っ！」




「やったじゃん渚！」
「ホッとしたよ」
「大したもんだよ！」
「よくあそこで本気でナイフ触れたよな」



『いやぁ…烏間先生に言われた通りやっただけで…』



A「渚君かっこいー」


『えっ…！』


なにいまの…なんか、A…



鷹「…！！このガキィ、父親同然の俺に歯向かっ

て…、まぐれの価値がそんなに嬉しいかァ！？もう

一回だ、心も体も残らずへし折ってやるゥ！！」




『たしかに、次やったら絶対僕が負けます。でもは

っきりしたのは、僕らの担任は殺せんせーで、教官

は烏間先生です。だから出て行ってください。』




結局、鷹岡先生は理事長先生によってクビにされ

た。




１つ心に残ったのは、相変わらず眠そうに笑う彼の

目が、まだ揺らいでいたことだった。

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