【暗殺教室】無気力で眠そうな君のみる夢 II

才能の時間 １時間目 ページ15

渚side



鷹「ただし使うナイフはこれじゃない。俺を殺すん

だ、ナイフも本物じゃなくっちゃなぁ」




A「……。」



烏「本物のナイフだと…？よせ！彼らは人間を殺す

訓練も用意もしていない！」



鷹「安心しなぁ、寸止めでも当たったことにしてや

るよ。サァ烏間！一人選べよ、嫌なら無条件で俺に

服従だ」




地面に突き立てられたナイフを見た。



それからA



口を切ったのか、普段から血色のいい唇がさらに赤

く光ってる


病的なまでに白い肌。


黒くて長い睫毛に縁取られた垂れ目は、見たことの

ない色で揺らいでいた。


でもそれが何かはわからない


目を凝らさなくても震えている肩



『A……』



A「勘違いしないで渚。僕は怒ってるんだ」



突然の、呼び捨てに驚いていると、こちらを見つめ

る強い目に、再び息を飲んだ。



初めて見せた、Aの強い感情だった。




烏「できるか、渚君」



『…！』



「なんで渚を！」




烏「俺は、地球を救う暗殺任務を依頼した側とし

て、君達とはプロ同士だと思っている。プロとして

君達に支払うべき報酬は、当たり前の学校生活を保

証することだと思っている。

だからこのナイフは無理に受け取る必要は無い」




『……』



烏「その時は俺が鷹岡に頼んで、報酬を維持しても

らえるよう努力する」



僕はこの人の目が好きだ


こんなにまっすぐ目を見て話してくれる人は、家族

にもいない



立場上僕らに隠し事も沢山あるだろう



なんで僕を選んだのかもわからない



けど、



この先生の渡すナイフなら信頼できる。



それに、Aや神崎さん、前原君のこと、許せ

ない。






『やります』

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