【あらき】大好きなのは、貴方だけ。2【歌い手】

Song*67〜ListenerA〜 ページ36

わっとあがる歓声とともに登場するnqrseさんとあらきさん。


立場は逆だけどあの時と同じ、黒い衣装に身を包んだあらなるのお2人と、その間にいる白い衣装に身を包んだ千雪さん。

今回は曲によってちょこちょこ衣装が変わっていたのに、今この時は合わせたかのようにあの日のまんま。


泣いているのは勿論、私だけじゃなかった。




『この中に知らない人はおそらくいないかと思いますが、一応自己紹介をお願いします(笑)』


な「はいはい(笑)千雪の兄で歌い手のnqrseでーす。最近はなるセコムなんて呼ばれたりもしてまーす、よろしく！」


客「「「「wwwwwwww」」」」



ファンが勝手に名付けた愛称。まさか自称してるなんて思わなくて思わず笑ってしまう。



あ「はいはーい！そのなるセコムを見事くぐり抜け、ここに立つことを許してもらえた奇跡の男、歌い手のあらきでーす！」


『え、私がお願いしたのにお兄ちゃんの許可必要だったんですか！？』


な「いや許可というか！何故かお前のライブ決まってから色んな歌い手から俺も出たいって言われんだよ！俺のとこに！」


『なんで！？！？』


あ「そんな状況だったの！？笑笑」


な「あれ、これバラしちゃいけないやつ！？…あー、会場にいる歌い手諸君、ごめん」



会場に色んな歌い手さんが集まってること、そして何よりあらきさんは許されてるという事実に半ばパニックになる私たち。

え、え、え！？となっている中でも、私たちの大好きな声はよく通る。



『そんなことつゆ知らずでした歌い手さん方ごめんなさい！ぜひまた一緒に出てください！笑

さて、そろそろ一緒に歌っていただけますか？笑』


な「そのために出てきたんだっての笑」


『そうでしたね！笑

では早速参りましょう！まずは私とお兄ちゃん…nqrseでおこちゃま戦争！』




そこからはもう、圧巻だった。

この会場がまだ少しざわめいていたことすら演出だったんじゃないかってくらいその曲は今の雰囲気とテンションに合っていて、私たちをヒートアップさせるには十分すぎて。


あの時も初めてとは思えなかったラップも、更にレベルアップしてnqrseちゃんと余裕を持って遊んでるって感じで、本当に楽しそう。

nqrseちゃんも本当に楽しそうで嬉しそうで。きっと近くで見守ってきたからこそ、今千雪さんが楽しそうなのが嬉しいんだろうな。



あぁ、もう曲が終わる。

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