Song*53〜あらきside〜 ページ21
“な「話したいことがある、優翔と2人で」”
珍しかった、というか単純に驚いた。
なるせが、遥が俺のことを名前で呼ぶことなんて仲良くなってから数回あったかどうか。
でも、今までのその数回は例えば喧嘩したときとか、真剣な話、大事な話をするときだったから、多分今回もそうなんだろう。
…何となく、本当に何となく、Aちゃんのことじゃないかな、なんて。
Aちゃんのことが好きなのはもうはっきり自覚してる。
…正直に言ってしまえば、Aちゃんが俺に寄せてくれてる感情も、わかってる。
伝えたら、もしかしたら通じ合えるのかもしれない。
でも、それじゃ、Aちゃんがあんなに辛い思いをして決めたことを、覚悟を、壊してしまうことになる。
俺だって同じ。もう、Aちゃんに辛い思いはしてほしくない。
だから、あのライブの時も、「友人として」大好き、なんて誤魔化した。
好き。大好きだよ、でも大好きだからこそ、伝えちゃいけない。壊しちゃいけない。
でもやっぱり、俺が守りたい、隣に…いられるようになりたい。
最近はそんな葛藤ばっかりで、なるせにも、それがバレたんじゃないかな。変なところで鋭いからね。
約束の日、約束した時間にAちゃんを迎えに行けば、いつも通り恥ずかしそうに笑うAちゃんのうしろに、なるせの姿。
いや、あの、これめっちゃくちゃ珍しいからね。
むしろなんでAちゃんは違和感ないの笑
『じゃあお兄ちゃん、行ってきます〜』
な「おー、いってら」
あ「ど、どしたのなるせ」
な「たまにはいいじゃないのー可愛い妹見送っても」
『お兄ちゃん最近ほんとに過保護すぎ笑』
な「なるセコムだから」
いつも通りの2人の掛け合い。
それがひと段落して俺を見た時のなるせ…遥の目は、どこか真剣味を帯びていて。
な「Aを頼んだぞー…優翔。」
あ「おう」
『…？じゃあ、行ってきます！』
そう言って、ててっと走ってきたAちゃんと一緒になるせに手を振って、ゆっくりと歩き出す。
あ「Aちゃん、お腹すいてる？」
『はい！』
あ「今日はねー、前にピコと行ったとこ行こうと思って」
『それはまた…絶対可愛いお店ですね笑』
何気ない話でも、楽しそうに笑ってくれる。
今は、この空間を楽しむことにした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 748人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
璃穂(プロフ) - みんと。@浮気性さん» 遅くなって本当に申し訳ありませんでした…まだ待っていてくださっていたら本当にお待たせしました！！またもう少しお付き合いくださいませ…！ (2022年3月25日 15時) (
レス) id: a64256496e (このIDを非表示/違反報告)
璃穂(プロフ) - 奏穂さん» 遅くなり本当に申し訳ありませんでした！！ようやくコロナが少しだけ落ち着いてくれましたので更新させていただきました！もう少しお付き合いくださいませ…！ (2022年3月25日 15時) (レス) id: a64256496e (このIDを非表示/違反報告)
みんと。@浮気性 - あああああ気になる…！！！お仕事大変だと思いますが、のんびり待ってます！！！頑張ってください…！！ (2022年1月14日 20時) (レス) @page37 id: d959435e19 (このIDを非表示/違反報告)
奏穂(プロフ) - はじめまして…好きです…更新大変かもしれませんが、待ってます…！！終始ドキドキがとまらねぇよぉ！！ (2021年11月14日 19時) (レス) @page37 id: 5fde90380a (このIDを非表示/違反報告)
璃穂(プロフ) - アイル＊さん» お返事遅くなり申し訳ありません、うれしいお言葉ありがとうございます！今後とも宜しくお願い致します。 (2021年6月11日 21時) (レス) id: a64256496e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：璃穂 | 作成日時：2019年6月27日 14時
