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第二話 ページ2
「不味い。」
乱歩さんが唐突に呟いた。
「不味い不味い、これは本当に不味いよ!!」
頭を抱えてわぁわぁ騒ぎ出す乱歩さん。社内が騒然となる。
「どうしたんですか？」
私が尋ねると、乱歩さんは俯いて云った。
「……テレビ付けて。」
一番テレビの近くにいた谷崎くんが、スイッチを入れる。
「速報です。 横浜市で突如、大規模な火災が発生しました。」
目に飛び込んできたのは、速報の赤い文字と……燃え盛る住宅街。
「え？此処って……」
画面を見て愕然とする。
一軒家が立ち並ぶ、のどかな住宅街。あまりにも見覚えがあり過ぎる光景だった。其れが今や、灼熱の地獄絵図と化している。
「やられたね。向こうの方が早かった……。」
乱歩さんは、悔しそうに唇を噛む。
画面の向こうで、依頼者の自宅が煌々と燃えていた。
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作者名：暖 | 作成日時：2017年6月4日 18時
