+17.おおみそか ページ28
師も忙しなく走り出す師走
めいちゃんはライブツアーで各地を走り回り、あらきさんはファンイベントとライブゲストで月末まで走り回って、なるせはVCRでサポートとしてゲームの中を走り回り、私は来年のライブの為の準備で走り回ってそれぞれ忙しなく過ぎたあっという間の1ヶ月だった。
それでも各々無事に仕事を納めて、あらきさんが主体となって数日間に渡る大掃除も終えてシェアハウスに訪れた初めての大晦日
キッチンではあらきさんは明日のお雑煮を仕込んでいて、私はその横で今晩の晩御飯のお鍋の準備…
「結局誰も帰省しない訳ぇ？」
お気に入りの真っ赤な半纏を羽織ったボサボサ頭のめいちゃんが愛犬と戯れながらいう。
「あー、そう言えばそうだね」
「まぁ、行くとしても年明けてからっすかねぇ」
「俺は帰るよ？」
1番の出不精なるせがこたつでみかんを剥きながらふふん、と自慢げな顔をする。
「…どうせ、タルコフ市かロスサントスにでしょ？」
呆れた顔をしてなるせの好きなゲームの舞台となっている地名を出せば「せいかぁい」と間延びした返事が返ってくる。
「めいちゃんはすぐ近くなんだから帰ればいいじゃん」
「年明けに挨拶はしに行くけどさぁ、みんな居るのに俺だけ帰るのも変じゃん？」
「別に変じゃないだろ」
「俺もみんなと年越ししたいの…！！」
唇を尖らせて拗ねた顔をするめいちゃん
「でも、あらきさんとなるせは年越し配信とかするんでしょ？」
「うん」
「そーだね、一応その予定」
配信者らしい年越しの予定がある2人
私はすでに配信納めをしたので、年越しの瞬間はめいちゃんと過ごす事になるだろう。
「2人の配信が終わったら近くの神社に初詣でも行こうか？」
「いいねぇ！！」
「え〜、寒いじゃん…！」
「まぁまぁ、チャチャっと行って帰ってこようよ」
誰も観ていないのに垂れ流したままのTVからは年越し特番のCMが流れていた。
「はぁ〜、年の瀬っすねぇ」
「早いですねぇ」
「ほぉんと、それ…」
あらきさんの一言でなんとなく一年の出来事を振り返る雰囲気になる。
「まさか一緒に棲み始めるとは思わなかったよなぁ」
「ほんとだよ」
「それが一番の出来事だよな〜」
「マヨが活動再開して、あらきさんとなるせは10周年、あなめのライブも出来たし」
「肉チョモもね」
「濃い一年だったよね」
「めいちゃんはずーっとライブしてましたね」
「そうっすね、でも早くライブやりたぁい！」
「元気だねぇ」
「なるせも活動的な一年だったよね」
「まぁ、そ〜だね」
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うたたね(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます☺️✨楽しんでいただけたようで幸いです💕 (10月1日 16時) (
レス) id: 6910b7a819 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 面白すぎて一気に読んでしまいました😍‼️幸せの具現化すぎて、一生読んでたいです😭🙏🏻 (10月1日 11時) (レス) @page20 id: 0439cd6fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うたたね | 作成日時：2023年6月24日 21時
