+14.🐏とマヨと手巻き寿司 ページ18
今日はなんだか作詞が捗りそうな気分
そう思って、ノートとペンを持ってリビングへとやって来た。
変わる変わる膝に乗ってくる気分屋な猫たちの相手をしながらポツポツと生まれるフレーズやメロディーを書き留めていく。
「コーヒー飲みますか？」
と、あらきさんがマグカップに入った淹れたてのコーヒーを差し入れてくれて、
「これあげる」
と、眠そうな目を擦るなるせが戸棚の中にあるなるせ専用お菓子バスケットから取り出した新商品のビスケットを差し入れてくれた。
同居人たちからの差し入れを糧に作詞作業は進んでいく。
・
リビングに差し込む光が傾いて、空が茜色に染まりだしたら今日の作業はそろそろおしまい。
「さてと、」
大きく伸びをして丸まった背中を思い切り伸ばす。
「晩御飯、何にしようかなぁ」
冷蔵庫の中はすっからかん
最近、我が家の料理大臣ことあらきさんはツアーで家を空ける事が多いし、なるせは生活リズムが私たちとは正反対のターンに突入しているし、
めいちゃんはといえば、いつも通り忙しなく打ち合わせやら撮影やらで家を空け、顔を合わせるのは少し遅い時間帯が多かったりする。
共に住む4人、それぞれの生活リズムがあるので噛み合わない時は各々で食事を用意する事が多い。
でも今日はあらきさんもなるせも家に居る。
久々に3人で顔を合わせて食事をしようか…なんて考えながら買い出しに出る準備をする。
「お寿司、食べたいなぁ…」
でも、いつ帰って来るかわからないめいちゃんの事を考えると向かないメニューではある…
うーん、どうしようか。
LINEを開いて、トーク履歴の上の方にいる彼の名前をタップする。
.今日はいつ帰って来る?
そう送信して、玄関で靴を履く。
レスポンスの早い彼の事だ、スーパーまでの道のりの間に返信が来るだろう。
玄関ドアに手を掛けた瞬間、開くと思っていなかったドアが開き、ドアに掛けた重心に従いよろける身体
「うわっ！？」
大きな手に肩を掴まれて転ぶ事は回避したものの、私の肩を掴んだ人物の胸板に鼻をぶつけてしまった。
「うぶ…っ！」
「え、A！？ごめん！大丈夫？」
「うん、だいじょうぶ」
おろおろとした表情のめいちゃんの腕の中でぶつけた鼻をさすり、優しく両肩を掴まれて正しく玄関に立たされる。
「なにしてたの？」
「んー？晩御飯の買い出しに行こうと思って」
「え〜！俺もいく〜」
「いいよ」
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うたたね(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます☺️✨楽しんでいただけたようで幸いです💕 (10月1日 16時) (
レス) id: 6910b7a819 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 面白すぎて一気に読んでしまいました😍‼️幸せの具現化すぎて、一生読んでたいです😭🙏🏻 (10月1日 11時) (レス) @page20 id: 0439cd6fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うたたね | 作成日時：2023年6月24日 21時
