短編集【anm】 (ページ39)

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冷え性、飲み会、カーディガン(nrs)＊ページ39

ライブを終えて仲間たちと居酒屋で打ち上げ
最初のうちは久々の飲みの場にはしゃいでいたものの…酔っ払った仲間たちが熱く語り合う中、空調強さに寒気を覚えた。

(いや、さっむ…！空調強すぎじゃね？)

夏ということもあり半袖で来てしまった手前、防寒の術はなく身を縮めて仕方なく腕をさする。

(なんかあったかいもんでも食おうかな…？)

メニューを見ているとグラスを片手にAが俺の前までやってくる。

「なるせくんお疲れ様〜！隣いい？」
「いいよ〜」
「何か食べるの？」
「うん、なんかあったかいもんでも頼もうかな〜って思って、Aは？なんか食う？」

冷え切った指先を擦り合わせながら彼女の方を見ると、何やら神妙な面持ちのA。

「…なるせくん」
「ん？」
「もしかして寒い？」
「うーん、ちょっとだけね」

いつもの調子でへらりと笑ってみせる俺を見て、ちょっと待っててね、ともと居た席に戻っていくA。
戻って来た彼女の手には淡いピンクのカーディガン。

「これ、羽織ってていいよ」
「…ッ！いやいや！悪いって！」
「なるせくんは冷え性なんだから、身体冷やしちゃだめだよ？」

ふわりと笑った彼女は俺の肩にカーディガンをかけて、奥のテーブルに座って居たそらるさんに呼ばれてそちらに行ってしまった。

「え〜〜〜」

彼女のあまりのイケメンムーブに俺の心臓はバクバクで…
恋愛漫画みたいな展開にニヤける口元を抑えていると一部始終を見ていたらしいめいちゃんがニヤニヤと笑いながら肩を組んできた。

「…なるせぇ！恋する乙女みたいな顔してんじゃん！」
「だってあれはズルくない！？イケメンじゃん！」
「まぁ、確かにねぇ…Aは男より男前だよね」
「マジでアレはオトコが女の子にするやつぅ〜！俺がAにしたかった…！！」
「まぁ、どんまいっ！飲も飲も！」

めいちゃんに肩を叩かれるとその風圧で、肩にかけたカーディガンからふわりと香る彼女の香水
その甘い匂いに冷え切っていたはずの指先まで一気に熱くなるのを感じた。

「はぁ…やっぱ、あついかも…」

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リクエスト
《末端冷え性の🍥 みんなで打ち上げをしていて、お店の空調で寒そうにしてるのに気付き、自分の上着をかけてあげる主人公(🍥内心はわわ＞＜ )》

リクエストありがとうございました！
タイトルが浮かばなすぎて安直にワードを連ねました…
すみません🙇‍♀️