短編集【anm】 (ページ36)

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確信犯とシタゴコロ(nrs)＊ページ36

「なるせくんはどれが好み？」

そう言って目の前に出されたスマホの画面

「ん？なに？」

優柔不断な彼女はよくこう言っては俺に意見を求める。
今日は一体、何で迷っているのだろうか？そう思いながら画面を覗き込むと下着姿の女性の写真

「えっ！？…なに？」
「下着、なるせくんはどれが好み？」

すいっ、と画面をスクロールする彼女の指先

「これと〜、これと〜、これ」

「どれが好き？」

満面の笑みを浮かべながら小首を傾げる彼女
思わず吃る俺

「…いやぁ、えっと…」
「…もしかして、もっとえっちなのが好み？」

なるせくんもおとこのこだねぇ、なんて言いながらニヤニヤと派手目な下着のページを開くAの手を慌てて止める。

「いやっ！待って！」
「も〜、何ぃ？」
「たんま！一回たんま！」
「だぁって、さっきの中にはなるせくんの好みの下着は無かったんでしょ〜？」
「っちがう！ちがうからぁ…！」

唇を尖らせて拗ねた顔をする彼女

「私はもっとなるせくん好みの可愛い女の子になりたいのっ！」
「Aは何着けてても可愛いよ？」

必殺、そのままのお前が可愛いよ攻撃！
ジト…、とした目で俺を見つめてAが呟く。

「…いくじなし」
「そぉじゃないでしょ！」
「じゃあ、選んでよ！」

頬を膨らませて拗ねる彼女の姿にこれ以上どうやっても回避する事は無理だと諦めて彼女が最初に見せたページを指差す。

「…こっちのピンクがいいです」

ふわふわのフリルがあしらわれたパステルピンクの下着
きっとAの柔らかな肌に淡いピンク色が映えるだろう。

「ふふふ、ありがとっ」

満足気に微笑みながらポチポチとサイズを選んで俺の選んだデザインの下着をカートに入れる彼女。
嬉しそうな彼女と反対に俺は何か大事なものを失ったような気がする…

「あ、なるせくん。パンツは？Tバック？それともフリフリ？」

「もぉ、やめてぇ…っ！」

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リクエスト
《好きな人が下着のカタログを見ていて好みを聞かれた時のなるせくん》

こちらもTwitterにて先行公開させていただいたおはなし
恥ずかし場面で照れちゃう🍥くんって可愛いですよね☺️
リクエストありがとございました！