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１０ （黒尾side） ページ10
あまりにも頑なに突き放そうとしてくる・・・・
別に友達になりたいとか
心底思ってるわけじゃないと思う
高校生にもなれば友達づきあいは煩わしいとか
一人のほうが楽だとか
色々あるだろう
でもこいつのはなんか・・・腹が立つ
つい強く握った腕が細くて
これ以上力入れたら折れんじゃねーの？
とか考えてるうちに高ぶった気持ちが
少しずつ収まっていく
目の前で揺れる瞳の奥が
言いようのない怒りみたいな
でもどこか悲しい色を浮かべてて
目が離せなくて
次どうすればいいのかも
わかんねぇ・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん」
強く握った腕をゆっくり離すと
「私・・・・・・・・・」
何か話そうとしてるけど
どう話せばいいのかわからなさそうな
もどかしい空気が二人を包むけど
ここで俺が話すと
もう何も話してくれなくなる気がして
黙って次の言葉を待った
「・・・・・・・友達は・・・・・・いつも傷つけちゃうから・・・・・・」
そうつぶやく顔は
泣いてないけど
泣いてるように見えた
「なんか昔にあったってことか？」
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作者名：マリリン | 作成日時：2019年6月4日 23時
