19缶目 ページ21
ある日の午後。
「ねぇ、Aちゃん。そろそろ原作のことで秘密にしてること教えてもらってもいい?」
『…萩原さん。そうですね。皆さんを集めて貰えますか?』
人数分のコーヒーを入れリビングへと向かう。
『…そういえば、降谷さんは?』
「ゼロなら調べ物があるって出て行ったきり…夜には帰ってくるだろうけど…。」
『そうですか。私にとっては好都合です。』
「どういう事だ?」
松田さんが少し私を睨みつけて言う。
少し震える手を抑え、コーヒーをひと口啜る。
口の中に苦味が広がったそれを飲み込み、気分を落ち着ける。
『…今から、話すことは原作が始まる前の事です。正直、これを話して原作が変わるのかは分かりません。それに、元の世界に戻ったときそれを覚えているのかも…なのでこれは、ただの…私のエゴです。』
皆、真剣な顔でこちらを見ている。
なんだか取り調べを受けている様だ…。
『まずは萩原さん。あなたは原作の7年前の11月7日…22歳歳で亡くなります。死因は爆弾の解体途中に一服してた時、遠隔操作によりタイマーが復活し、逃げるのが間に合わず爆死。当日あなたは防護服を着ていませんでした。』
様々な反応を示す。悲しみを怒りを…
そこからは私以外誰も喋らず静かに話を聞いていた。
松田さんは、その3年後の11月7日萩原さんの仇を取るため躍起になるも爆弾はもう一箇所あり、そのヒントを得る代わりに爆死。もう一つは米花中央病院。
諸伏さんは、潜入捜査している組織にNOCバレし、赤井の拳銃を奪い自決しようとするが、1度は阻止される。そこで赤井も同じNOCだと知り逃げる算段を話そうとするが階段を駆け上がってくる音に追ってが来たと思い。赤井の一瞬の隙をつき胸に入っていたスマホごと心臓を撃ち自決。その時駆け上がって来ていたのは降谷さん。
伊達さんは、1年前の後輩刑事と勤務中。落とした手帳を拾おうとした際、居眠り運転の車が突っ込んできて亡くなる。その後ショックを受けたナタリーさんも亡くなる。
『…以上が原作前の出来事です。』
すっかり冷えてしまったコーヒーを啜る。
誰も…何も言えない様だった。
「俺は…俺達はゼロを残して逝ってしまうということか?」
弱々しく諸伏さんが呟く。
『…そうです。』
「…萩原、防護服着ろ。」
「…分かった。」
「そっか、俺も死ぬのか…交通事故か。」
「伊達は殺しても死ななそうなのにな。」
「ははっ、よく言われる。」
これで、回避出来れば良いのだが…
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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています😊😊 (11月27日 13時) (レス) id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
課題でリーフレタス育ててるけどレポートめんどくさい - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます! (2022年6月24日 22時) (レス) @page29 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 続き気になりすぎる…完結まで更新頑張ってください…! (2022年3月10日 3時) (レス) @page28 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;`Д´)これからも応援してます(^○^) (2021年2月14日 16時) (レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^皆が猫の時、鳴いてる姿が可愛かったです^_^癒されました^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2021年2月10日 0時) (レス) id: cb4e0b5a34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クロム | 作成日時:2020年12月2日 3時