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それから私は全てを話した。
AAでの生活。家族が死んだこと。雨宮神無として生きている事…
話しているうちに胸が締め付けられるように苦しくなった。いくら過去の事だとは言っても思い出すのは辛い…でも、それでも聞いて欲しかった。
途中から涙が溢れ、声も上手く出せなかった。
最後の方なんか全くと言っていいほど伝わって無いと思う。
それでも、ライは最後まで聞いてくれた。




『…グスッ……ヒック…ごめ、んなさい。みっともない姿見せて。でも、ありがとう。なんだか肩の荷が少し軽くなった気がする。』
ラ「構わんよ。それにしても、君にそんな過去があったとはな…通りで、調べてもなんの情報が出てこないわけだ。」
『あはは、やっぱり私の事調べてたんだ。』
ラ「ふっ…まぁな。それで、これからどうする気だ?何か策があるからこうして話しかけて来たんだろ?」
『さすが、FBI1の切れ者ね。赤井秀一さん。私が今抱えてる仕事の中にアナタとジン2人で組みそうな任務があるの。だから、そのタイミングを狙ってジンを捕まえて欲しい。』
ラ「なんだと?それは確かなのか?」
『何?私の情報を疑ってるの?』

ジンを捕まえられるのはここしかない。
この任務について調べれば調べるほどそう感じていた。私の情報とFBIの力があればジン1人捕まえられる。

ラ「…俺1人では決めかねる。もっと詳しい情報とボスにも許可を取る時間が欲しい。」
『…わかったわ。でも準備に時間をかけたいから早めに返事して。』
ラ「了解。」


話が終わり、ふぅとため息を1つついた。
すっかり冷めてしまったコーヒーに手をつけた。
温かかったらもっと美味しかっただろうに…呑気にそんな事を考えていたら"それ"が目に着いた。


『あの…ライ、その写真…』
そこにはライと明美の写真が飾ってあった。

ラ「ん?…あぁ、これはこの前どうしてもとせがまれてな。」
首の後ろを掻きながらそう答えた。

ーーーズキン
胸が痛い…。
やめろ、これ以上聞くんじゃない。
そう思いながらも口は止まらない…

『へー、撮った写真を飾るなんて意外ですね。ところで、明美のことはどうするんですか?その前にちゃんと好きなんですか?』

今すぐにでも耳を塞ぎたかった。
だが、無常にも声は耳に入ってきた…

ラ「意外とは失礼だな。好いた女を守るのが男だろ。」


好いた女…。


『じゃあ、守る為にもいい返事を待ってます。』

そう言い残し部屋を出た。



分かっていたのにな…

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設定タグ:赤井秀一 , 名探偵コナン   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:クロム | 作成日時:2020年9月8日 23時

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