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?「何かあった?」
そう声をかけてきたのは緑川浩ことスコッチだ。
『別に…何もありません。』
ス「…そう。でも、顔色悪いよ。ちゃんと休めてる?」
『心配して頂きありがとうございます。困ったことに最近ジンが次から次へと仕事を持ってくるんです。』
半分嘘…ジンに仕事をくれと言ったのは私。
ライと明美のことを忘れる為に…だが、この量はないわ…。
おかげで忘れることは出来たが、ここ数日まともに寝ていなかった。
ス「ハハハ…それは大変だね。でも、身体には気をつけるんだよ。」
そう言ってスコッチは私の頭を撫でて行ってしまった。お兄ちゃんみたいな優しい手だった…。
ジ「おい、ギムレット。新しい仕事だ」
『…ジン。悪いけど少し休ませて。もう何日もろくに寝てない。』
ジ「とりあえずはこれが最後の仕事だ。後はお前がやらなくてもどうにかなるからな。」
『……はぁ、わかった。で、何すればいいの?』
ジ「どうやら組織内にネズミが入り込んだらしい。そいつを見つけろ。」
『まさか…NOCが?』
そう言った私の表情は少し強張っていただろう。
ジ『あぁ、見つけ次第殺す。』
ジンはニヤリと笑い私から離れて行った。
あの顔は本気だ。…背筋が冷たくなった。
ーーーNOCを探せ。
そう言われて、1週間がたった。
やはり一筋縄ではいかないようだ。
本当に組織内にNOCがいるのだろうか?デマなんじゃないか?そんな風に考えながらキーボードを叩く。
…そして、見つけてしまった。
『えっ…この人がNOC?』
PCに映ったのは
ーーー緑川浩の名前だった。
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作者名:クロム | 作成日時:2020年9月8日 23時