中島くん、いいかげんにして【Kento.N】

言うよ、 ページ19

決めた。








俺、言うよ、姫に。








姫の家に行って、思わずキスしちゃった事件から約2週間。


いつものように話しかけても姫はいつものようには返してくれない。

なんか少し元気もないし、それってやっぱり俺のせい？
俺がいっつも姫姫って言って、鬱陶しくしちゃったから？





…そんなの、やっぱり辛いよ。



だって俺は姫が…Aが好きだから。


フラれたっていいよ。


だから、本気で告うよ。









『Aが、好きです』









いつもみたいにふざけて、じゃなくて。真剣に。Aの目を見て。


俺がどれだけAに対して本気かって、伝えるために。









いつもと違う俺の様子に、Aは大きな目を何回もぱちくりさせて、


「いや、知ってるよ……今に始まったことじゃないでしょ」




って言って、呆れたように目線を下にむける。







「大体いつも言ってくるけど本気なの？

私の何が好きなの？」





『本気だよ。こんなに好きになったの、Aしかいないんだよ、

…嬉しい時に本当に嬉しそうに全力で笑って、友達が困ってたら助けてあげて、誰にでも平等に接してる。

心が綺麗な人なんだよ、Aは。…だから好きになったの。

…まあ、そうじゃなくても、俺はAを好きになってたけど』









あれ、Aの顔が赤い。


それ、期待してもいい？

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