合作するぞー∠( ﾟдﾟ)／ｵｰ!【東方短編集】

さようなら、貴方は最後まで美しかった　こがさ {黒紅} ページ24

『そろそろ雨がふりそうだな〜』

わずかに黒ずむ空を見上げ、Aは小さく呟いた

雨宿りでもしようと思い路地裏に入ると、思いもしない光景が目に入る

『どうした……の…？』

生きる力を失ったように横たわる少女は、苦しそうに、喉から声を押し出して応えた

小傘「見苦しい……よね………私、人を驚かす事が苦手で……だんだん、力が入らなくなっちゃって…！」

必死に体を起こそうとするが、上から押さえつけられるような感覚に圧倒され、力なく倒れてしまった

そんなこがさの頭を自身の膝の上にのせ、少しでも楽になるようにと持っていた水を飲ませた

だが、そんな気遣いも惜しく、何一つ、こがさの助けになる事はなかった

小傘「でもね、もういいの。私は長く行きたし、私が居なくなっても何も変わらない……」

悲しそうに、暗い笑顔で自分を自分で励ますように静かな口調で話す

もうこがさの目の中の光は少なく、少しだけ流れていた涙が目の方へ逆戻りした

『でも……！』

小傘「いいの。貴方にはまだまだお友達がいるでしょう？私が居なくても大丈夫だよ」

屋根がもろく、雨漏れしてしまっていた

こがさはそれに気付き、自分がいつも持っていた妖怪傘をAの近くに置き、

Aが濡れないようにした

『こが……さ』

小傘「いつかは絶対こうなっちゃうの……こうなる…運命なの…」

途切れ途切れの言葉を発し、小傘は静かに息を引き取った

決して安らかとは言えないその表情は、まるで何かを訴えているようにもみえる

小傘がAの為にさした傘が2人を冷たい雨から守る

守っている……守っているはずなのに、Aの頬は濡れ、小傘の体は冷え切っていた

『こんなの…………こんなの……！』

絶え間なく溢れ出る涙で目を真っ赤にしながら叫ぶ

なんて残酷な運命なのだろうか？

もし神様なんて都合のいい者がいるとしたら、何故貴方は人をこんな悲惨な終わり方へ導くのか？

『こんなの、運命なんかじゃな……っい……………うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ』

そんな事には誰も構うはずもなく、ただ、少女の嘆く声と雨音だけが響いていた

ーーーーーーーーｷﾘﾄﾘーーーーーーーーー

博麗アリア様リクの「小傘で暗い話」でした！

なんかこれ暗い話じゃなくてただの死ネタになってる気がするお｡･ﾟ･(ﾉω＾｀)･ﾟ･｡

ちなみに最後の「そんな事には誰も構うはずもなく」のそんな事、とは、

夢主ちゃんのセリフの前の行の神様への問いかけの事です

嵐の夜に　文　{犬神大夢}→←輝夜の簡単料理教室！　輝夜　{犬神大夢}

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