【○○○&男主】親戚のお兄さん【田中龍之介】 (ページ5)

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ダチュラ＃４ページ5

「今日の活動はこれで終わりです。お疲れ様でした！」
「「「お疲れ様したぁ！！」」」
今日の部活は終わった。僕はみんなが汗で汚した体育館の床にモップをかけている。…結構な重労働。体育館の端から端まで汚すからなぁ。その分走らなきゃいけない。それに、まだ残る子もいるみたいだし…僕ももうちょっと残ろうかな。
「兄さん帰りましょ！」
「ごめんね、龍。僕ももう少し残るから。」
「えぇー！？まぁーじでぇ？！」
「イントネーションおかしいよ。」
上がって下がったそのイントネーションに思わず笑ってしまいそうになる。
「うん、ごめんね。先帰ってなさい。」
ジョリジョリと髪の毛が僅かにしか生えていない頭を撫でる。汗がちゃんと拭けてなくてまだちょっと湿ってる。僕の肩にかかっていたタオルでワシワシと拭いてやれば、「おおぅ！？」とわたわたし始めた。顔が赤いな。可愛い。
「ちゃんと拭かなきゃ、風邪ひくよ…」
「おう、ごめん兄さん…」
夜は注意しないと寒いからね。と言いながらしっかり汗を拭いてあげる。
「うん。これで完璧。」
「洗って返すぜ！」
そう言って僕のタオルをいそいそとエナメルバッグの中に入れた。
「んじゃ、俺帰る！」
「あぁ、ちょっと待って」
龍は僕より背が大きいけど、引っ張ればひっくり返るから、目線が低くなる。
おでこにちゅっとキスしてあげると龍は面白いくらい真っ赤になった。僕より思春期じゃないか。
「気をつけて帰ってね。」
「お、おんっ！」
犬みたいだと思いながら走り去る龍之介の背中を眺め、自主練に入った後輩たちを見守った。