ブルームーン ページ26
柏木Aside
「お前が好きなんだ。」
切ない表情をして僕にそう伝えてくれた左之助さん。
昔…というより、前世よりもっともっと前に左之助さんに出逢った頃から一目惚れだったと言った。
彼の気持ちを、熱く火傷しそうなほどの想いを気付けなかった自分が憎く、その気持ちに応えられないことが、申し訳ない。
「早く、俺を振ってくれ…」
涙の混じった声が振ってくる。
覚悟が決まってる。そうは言うものの、絶対に必死に自分を抑え、我慢してるのだろう。
そっと彼の頬を両手で包む。
ハッと顔を上げた彼の額に軽い口付けをする。
きっと此の位だったら彼も、土方さんも許してくれるだろう。
唇をそっと離して、僕は囁くように優しい声色で話しかける。
「僕は貴方の事を選ぶ事はできません。」
首に手を回して抱きしめる。
大きい背中。土方さんよりもずっと背丈の高い人。赤く燃えるような髪の毛。少し癖のある髪質。甘い香りに包まれる。
「ごめんなさい、今まで貴方の気持ちに気がつけませんでした。」
貴方を愛しています。
そうつけ足すと、左之助さんは震える声で笑いながら
「それは、俺の愛してるとは違うんだろう？」
「…ごめんなさい」
その言葉を聞くと、彼は肩を震わせて泣いてしまう。
僕はそれを優しく撫でてやるしかできなかった。
このとき、嘘をついて付き合えたなら、きっと泣かなくても済んだかもしれない。でも、それは土方さんも左之助さんも望まない。
2人を選ぶ事はできない。
でも、2人とも大好きだ。
ごめんなさい、左之助さん。
貴方の事も愛してます。でも、僕は土方さんが居なければ、もう生きていけない。
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伊達狐@活動停止(プロフ) - 燐さん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスのようですね…（汗）申し訳ありません。直させていただきます！ (2018年2月17日 19時) (
レス) id: d530d2d8e8 (このIDを非表示/違反報告)
燐 - 中村祐一じゃなくて中村悠一さんじゃないですか？ (2018年2月16日 18時) (レス) id: 0efc3643a8 (このIDを非表示/違反報告)
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