サムライ・ロック ページ22
「…本当、すいません。見っともない所を見せました…」
あの後暫くしてはっきりと目が覚めたAはずっと顔を赤らめてすみませんと繰り返している。
「お前があんな風になるのは珍しいな。昔は俺より早く起きてたのに。」
そして起きてきた俺に言うのだ、朝ご飯が出来ていると。そして優しく俺の髪を梳き、微笑むのだ。
「いや、いつもはそんな事は無いですけど、その…」
ゴニョゴニョと言葉を濁すA。
俺はミラー越しにちらりと視線をやり僅かに笑って言った。
「どうしたんだ？俺に言えないのか？」
少し煽るようにそう言うと、赤い顔をさらに赤くしながら慌てる。
「ち、違います！違うですけど、は、恥ずかしくて…！」
ですけどって…
相当焦ってるな。
自然に笑いが出てくる。
「そんな焦るな。着くまでまだ時間がかかる。それまでに言えば良い。」
「すいません、あと20秒下さい…」
すげぇ具体的だな。
そう心で思いながら軽い声でカウントを始める。
「２０、１９、」
「え、は、早くないですか！？」
早く数えてるからな。
アタフタとするAを見ながら数える。
「１７、１６、」
「う、うぅー…」
唸り、頭を抱えてしまったA。
ほらほらあと5秒しかねぇぜ？
絶体絶命大ピンチ。
どう乗り越えるか、見せてみせろよ。
「１…０」
さあ、答えは決まったか？
「ひ、土方さん。」
「ん？…ん」
本日二度目、Aからのキス。
「貴方の手が心地良くて、幸せで、あのようになってしまいました。」
至近距離で見つめられる。
金と茶の瞳。
…綺麗だな。
「…後で覚えとけよ。」
「え、え？！」
戸惑うA。
渋滞でなかなか進まない道路。
信号もまだ変わらない。
だから
「俺を煽った罰だ…今はこれで許してやる」
ぐいっと頭を引き寄せて、Aの呼吸までもを飲み込んでしまうようなキスをした。
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伊達狐@活動停止(プロフ) - 燐さん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスのようですね…（汗）申し訳ありません。直させていただきます！ (2018年2月17日 19時) (
レス) id: d530d2d8e8 (このIDを非表示/違反報告)
燐 - 中村祐一じゃなくて中村悠一さんじゃないですか？ (2018年2月16日 18時) (レス) id: 0efc3643a8 (このIDを非表示/違反報告)
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