ミリオンダラー ページ3
「お客様？」
「！」
覗き込んでくる男の顔の近さと声でやっと我に返る。
「お席ですが、カウンターでもよろしいでしょうか？」
「あ、あぁ」
「では、こちらです。」
くるりと踵を返し、先を歩く男。
歩く姿勢、仕草、近くで気が付いたすこし甘めのシトラスの香り。
落ち着く香り。
香水だろうか…
カウンターに着くと、
「ご注文を承ります。」
カウンター越しから若いバーテンダー。
カクテルなんて、俺は知らないし今まで焼酎だったからなぁ…
そう思い、若いバーテンダーに
「おまかせで。」
そう言うと、途端に眉を下げ困った様な顔をした。
すると奥からあの男が出てきた。
「染谷くん。悪いんだけど、ホールの方についてくれないかな。ってマスターが言ってたよ。」
「あ、はいっ！」
染谷と呼ばれたそのバーテンダーは、少し慌てた様にホールに行ってしまった。
奥から出てきた男は、先ほど会った男だ。
「すいません。彼はまだ半人前でして。」
私がお相手を致します。そういってにっこりと笑った。
「ご注文はお決まりでしょうか。」
「あー…あんまりカクテルとか分かんねぇんだよ。」
そう言うと咎める訳でもなく、先程と変わらぬ柔らかい笑みで
「では、お口に合うかわかりませんが、私が作らせていただいてもよろしいでしょうか。」
「ああ。頼む。」
「かしこまりました。」
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伊達狐@活動停止(プロフ) - 燐さん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスのようですね…（汗）申し訳ありません。直させていただきます！ (2018年2月17日 19時) (
レス) id: d530d2d8e8 (このIDを非表示/違反報告)
燐 - 中村祐一じゃなくて中村悠一さんじゃないですか？ (2018年2月16日 18時) (レス) id: 0efc3643a8 (このIDを非表示/違反報告)
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