6.まさかの人助け ページ7
「おい」
「あン?」
「うっせぇんだよボケェエエ!!!!」
気がついたらカツアゲしていた1人を殴っていた。
「さっきから、ゴチャゴチャゴチャゴチャよぉ〜」
そう言いながらオレはゴミ箱の方に向かい、瓶を取り出して割ってそれをカツアゲしていた連中に向けた。
「オレは今、サイキョーにイラついてんだよ。
消えろ、殺すゾ」
オレの気迫(?)にビビったのか、カツアゲしていた連中は逃げていった。
カツアゲされていた中坊はオレにビビりながらも助けてもらったからかお礼を言ってきた。
「あ、ありがとうございます……」
ソイツを見てため息をつき、オレなりにアドバイスをしてやった。
こんなオレが言うことではないが。
「いーか、あーゆーのを相手する時は度胸だ
殴られるのは覚悟しろ!でもひるむな、殺すくらいの覚悟で立ち向かえ。
中途半端な奴らはゼッテーそれでビビるから」
「は……はい!!」
“度胸”とか“覚悟”とか
オレの人生に足りなかったものばかりだ。
「オマエ……名前は?」
オレはソイツの名前を聞いた。
「橘……
橘 直人です!!」
名前を聞いて驚いた。
え、橘ってあの!?橘!?
「えっ……オマエ、橘の……弟!?」
「……?あ……姉ちゃんならいます……」
まさか助けたのが橘の弟だった。
こんな偶然あるのか。
「なんだよ早く言えよ!オレ花垣武道!!タケミチで良いよ」
「あ、もしかして姉ちゃんの友達ですか?」
橘 ナオト……
そーだ12年後、コイツも死ぬんだ。
オレはナオトにブランコに座ってちょっと話そうぜと誘った。
最初は嫌がってたけど、助けた恩もあるからと付き合ってくれた。
「姉ちゃん好きか?」
「え?嫌いですよ、自分の姉ちゃん好きな奴いませんよ……」
「そっか……そうだよな……」
オレも当時は姉ちゃんのこと、あんま好きじゃなかったからな……
たしかに気持ちはわかる。
「姉ちゃん……大事にしろよ」
「…………」
「オレはオマエの姉ちゃんが大好きなんだ」
ナオトは黙って俺が喋ってることを聞いてくれていた。
「好きで好きでどうしようもないくらい好きだった。今日それを思い出したよ」
「?」
「よくわかんねー話だよな?」
そのまま話を続けていった。
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作者名:くろっきー | 作成日時:2021年10月16日 13時