30.ムチャクチャだ ページ31
ナオト……佐野万次郎に会ったぞ。
偶然だけど。
抗争に巻き込まれて死んだヒナと姉ちゃんを救うためには、“東京卍會”の抗争を止めなきゃいけない。
そのために“
ツートップの1人、
“佐野万次郎”には偶然出会った。
ホントに偶然だったけど。
でもこの先、どうしたらいいか……
サッパリわかんねー。
出会わせないってよく考えたら超ムズくね？？
だってマイキー君とは学校も違うし、学年も違うはず。
まずツートップのもう1人の稀咲鉄太というのがどんな奴でどこの学校なのかもわかっていない。
確か……ナオトが言うには、マイキー君と稀咲が接触するのは2005年8月。
今日が7月8日だから、まだ時間はある。
そんなこと考えていたら、廊下の外が騒がしかった。
「おい！勝手に校内に入っちゃダメだよ！！どこの中学だ！！」
ん？誰か来てるのか？
そう思っていたら、教室の引き戸が開いてそこからマイキー君が出てきた。
「お♡いたいた」
「え？」
「遊ぼうよタケミっち♡」
「あ、いたな」
マイキー君はズカズカと授業中の教室へと入っていった。
後からドラケン君もやってきた。
メチャクチャやこの人!!!!
廊下を出ると、倒れ込んでいる3年生の先輩たちが沢山いた。
「なんスか？コレ」
「あ？コレ？このゴミ？」
ドラケン君に何でこうなったか聞いた。
てか、ゴミって……一応この人たち中学のセンパイなんだけどなー……知らない奴ばっかだけど。
あ、1人だけは見たことある。去年くらいに姉ちゃんに告って玉砕した先輩Aだ(笑)
「なんかムカつくから全員ノシといた」
そんな理由で！？
「オマエら全員ここに並べー」
「え？」
「うつ伏せで」
何が行われるんだろうか。
「オイオイ、離れすぎだよ。痛てぇのはオマエらだよ？」
「へ？」
そう言うとマイキー君とドラケン君はうつ伏せになったセンパイ達の背中の上に乗り、そのまま踏み歩いていった。
「アバッ」
「ぎゃふっ」
あぁ、痛そー……
「なんか神泉でUSGが幅利かせてるらしーよ」
「いーじゃん。ぶっ飛ばしにいこーよ」
そんな会話はどうでもよかった。
東京卍會のトップはやっぱりイカれている。
人をいたぶるのは日常、顔を洗うくらいのことなんだ。
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作者名：くろっきー | 作成日時：2021年10月16日 13時
