28.学校ってサイコーかも ページ29
テキパキと手当てが進み、いつの間にか絆創膏を貼られて終わっていた。
「ハイ、終了」
「姉ちゃん……ありがとう」
「イエイエ」
その後は自分の部屋に戻って、今後のことは明日考えようと思いそのまま眠りについた。
✱
翌朝、姉ちゃんに無理やり起こされながらも何とか起きることが出来、目をショボショボさせた状態のまま登校していく。
因みに姉ちゃんは生徒会のことがあるらしく、オレより早めに家を出た。
「あーーー、“学校”ってつらーーーい。朝がつらい。8時って早すぎるだろ！夜型人間のオレだよ？」
そんなことをボヤいていたら、後ろの方からヒナが声をかけながら小走りしてこっちまで来た。
「おはよー、タケミチくん！」
「ヒナ！」
「偉い偉い！ちゃんと朝から登校してるね！」
「姉ちゃんに無理やり起こされて……」
「そうなんだ！美琴ちゃんは？一緒じゃないの？」
「姉ちゃん、今日は生徒会のことがあるからってオレよりかなり早めに家出たよ」
「あ、そっか！今日生徒総会ある日だっけ！美琴ちゃん、生徒会長だもんね！」
あ、だから姉ちゃん今日はスカート履いていたのか。
「じゃあ今日は“オンナノコ”の美琴ちゃんが見られるわけだ！」
「ヒナ、姉ちゃんのこと好きなんだ？」
「ウン！ヒナも実は美琴ちゃんのファンクラブ入ってるんだー」
「え、そうなの！？」
それは初耳！！
「ヒナにとってね、美琴ちゃんは憧れなの。美琴ちゃんの影響で空手始めたのもあるし」
「へ、へぇ〜……そうなんだ」
そういや、この前空手やってるって言ってたっけ？
「タケミチくん、ヒナね今日学校終わったら塾なんだぁ」
「へ、へぇ〜……」
「だから塾始まるまでデートしようよ！」
「う、うん」
「あーあ。ヒナ、タケミチくんと同じクラスが良かったなー」
なんかカレカノみたいな会話が続いていて、今学校ってサイコーだと思った。
.
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作者名：くろっきー | 作成日時：2021年10月16日 13時
